怪 盗 少 女 。4th

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『はー…、……さむっ』



誕生日パーティの会場から少しの間逃げ出し、

白い息を吐きながら
空の見えるテラスに顔を出す





…そろそろ、私の誕生日も終わりね。



……今年は…彼奴は来ないのかしらね

ぼーっと思いを馳せていると



突然、冷気を孕んだ風が頬を撫で、
私はクイーンに貰ったマフラーを条件反射で掴んだ。


……首に巻いてるだけで結構変わるものね




ふぅ、と息を吐いて後ろを振り返ると
見覚えのある人影が立っていた



突然の事で目を見張るも、私は無理やり
落ち着いた声を出して目の前の奴に口を開く





『…来てたの、……ジャック』






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NO side





『去年よりも遅いからもう今年は来ないのかと思ったわ』



Aの目線に立つ青年に
Aは慣れた様に声を掛ける



ジャック、と呼ばれた青年は
何処と無く Aに似ており



また、その青年もAに慣れた様子で答えた



「あー、…彼方から抜け出すのに時間が掛かったからな」



『…そう、』



「Aは此処で何してるんだ？
今はスペード達がお前を祝ってる途中だろ？」



青年は首を傾げてAに問う
すると、Aは目を伏せ口を開いた。



『ジャック…、


………ごめんなさい』



突然、Aは蚊の鳴くような声で
謝罪の言葉を口にした、



しかし、青年は特に気にしていない様子で
Aの隣へ歩み寄った



「前にも言っただろ ？
Aが謝るのは違うって」



『…私は、自分の誕生日が嫌い
本当は……、彼処に居るべきはジャックなのに』



「……ったく、」



青年はそう一言零すと
Aの身体を引き寄せ 抱き締めた

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