160話 ページ47
.
ス「ジョーカー、早く!」
『……っ!』
それでも動かないジョーカーを見兼ねて
スペードはジョーカーの腕を掴み
無理にでも連れて行こうと引っ張った。
…途端に、フランクのいる牢屋から遠ざかっていくが
ジョーカーは後ろ髪を引かれ、振り返って後ろを見遣った
そこにはフランクが あの、何処か余裕気のある笑みを浮かべながら
フ「…これで、借りは無しだぜ」
そう、言った。
.
ジョーカーは、その言葉をしっかり耳に入れると
覚悟を決める様に、唇を引き結んだ。
『…っえぇ!
…行きましょう。ハチ、スペード!』
そういうや否や ジョーカーはスペードの腕を掴み直し
走る速度を上げた。
フ「……奇跡を見せてくれよ、怪盗。」
.
ジョーカー達は先に進み、とあるドアを開け
部屋の内装を視界に入れ 把握する。
此処は、最近ジョーカーが漸く温度に慣れてきたシャワー室だった
あの署長の事だ、直ぐにでもフランクを引き剥がして
自分達を追ってくるだろう。
シャワー…、温度、
『…スペード、ハチ!
シャワーよ!全開にしなさい!』
ハ「えっ…!?」
ス「…成程、」
そのジョーカーの考えを直ぐ様察したスペードは
シャワーの湯が吹き出すハンドルへ手を伸ばし始める。
…その間に、ジョーカーは
イメージガムで何かの制作に取り掛かっていた。
.
ジェ「ほほほほ…そっちは行き止まりよ」
一方その頃___、ジェイスンは
既に勝者の笑みを浮かべ、シャワー室へゆっくりと歩を進めていた。
ぎぃ、と古めかしい音を立て、
シャワー室の扉が開かれる。
途端、熱気が篭った湯気がジェイスンを包んだ
ジェ「…これは……嬢ちゃん達の姿が見えないわね」
仮面を付けた状態では、
シャワーの湯気が立ち上ったこの部屋で
ジョーカー達を見付けるのは困難だろう
ジェ「シャワーの熱を使うとは考えたわね…
…署長命令。今すぐ水道を止めて」
しかし、腐っても此処の署長。
懐からトランシーバーを取り出し、そう命令すると
機械の中から短く返事が上がると
忽ち シャワーの水源が止められてしまった。
75人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
カフェオレ。(プロフ) - reichanさん» 数年後またいでからのコメント返信失礼致します…!!光栄の至りッ!!申し訳ございません。遅ればせながらパスワード関連の事情を怪盗少女。6th 50ページにて記載しております。お手数ですが拝謁のほどいただけますと幸いです!コメントありがとうございました! (2022年6月1日 4時) (レス) id: 976745b1c2 (このIDを非表示/違反報告)
カフェオレ。(プロフ) - 刹那さん» 暖かい声援なほど、本当に嬉しい限りです…!長らくコメント返信のほどを怠ってしまい合わせる顔も持ち合わせていない私ですが、折り目として申し上げる所存です。遅ればせながら、怪盗少女。6thにてパスワード関連の旨を記載いたしました。拝謁いただけると幸いです (2022年6月1日 4時) (レス) id: 976745b1c2 (このIDを非表示/違反報告)
reichan(プロフ) - 見てて!とても面白くて毎日楽しみです。2,3のシリーズのパスワードって教えて頂けることは可能ですか? (2021年10月8日 0時) (レス) id: 6782e5c62a (このIDを非表示/違反報告)
刹那(プロフ) - 続き楽しみにしてます。更新頑張ってください。後、パスワードが分からなくて2と3が読めてないんですが教えてもらえませんか? (2021年8月29日 10時) (レス) id: 4a3ea27242 (このIDを非表示/違反報告)
潮来(プロフ) - アニマトロニクスさん» コメントありがとうございます!完結までまだまだ遠いですが、これからも何卒見守っていてくださると嬉しいです…! (2019年2月1日 1時) (レス) id: ec5387fe16 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ