怪 盗 少 女 。4th

129話 ページ16

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『なｯ…？！』




驚きのあまり喉が引くつき、
全てを声にする事は出来なかったけれど


自身の頭の中に…一つの単語が浮かぶ




" メデューサ "






『あ、れは……メデューサ…？！
伝説の怪物じゃなかったの！？』




漸く声にすると
目の前の怪物は不気味に笑う




「財宝に釣られてやって来た愚か者達よ…
永遠に我が迷宮の一部となるが良い…！！」



『っ、嘘でしょ…』






「石に成れ！！」






『っ！！』




怪物のその言葉に思わず目を瞑る
瞼の奥から光が差し、やがて収まった後、目を開け…

横に目線を向けると、



そこには、ハチ達と同様に石像へと
変わってしまったクイーンが立っていた




「次はお前達だ…！！」



シ「そうはさせるか！」




シャドウがそう叫び、怪物に向かって
傘を向け ビームを放った



ビームは怪物の目に命中し
怪物は悲鳴を上げて遺跡の更に奥の方へ逃げて行った




シ「…危ない所だったぜ」



『…まさか、…こんな事が…』




伝説の怪物を目の当たりにし
少し、自分の身体が震えているのに気付く




シ「…、大丈夫か」



『…これくらい、平気よ…
…それより、皆を石に変えたのも…彼奴が…？』




横目にクイーン達を見ながら
まだ、現実を受け入れられずに驚愕の色を浮かべていると



シ「諦めな、もうそいつ等は手遅れだ」



『っ…』




シャドウはそう冷たく吐き捨てると
突然、目線を落とした



そこには、先程 クイーンが持っていた
コンパクトが床に落ちていた。



…メデューサが落としていったのかしら


シャドウはそれを拾い上げ 口角を上げる




シ「此奴が役に立つぜ」



『…返して…それはクイーンの物よ…！』




シャドウが持っているコンパクト目掛けて
飛び掛るもシャドウはヒラリと交わす



飛び掛った方向へクイーンの石像があり
少し身体をぶつけてしまった



しかし、相手は石像。
ぶつかった衝撃を耐えてくれる筈も無く


石像は無慈悲に倒れ、
そして、次にｺﾞﾄﾘ…、と嫌な音が響き…

そっと目を開けると



クイーンの可愛らしい髪型…
ツインテールの片方が折れてしまっていた




『…………、』




…ツインテールが折れる、
って…結構インパクトがある言葉ね。




…って現実逃避してる場合じゃない



そっとクイーンを起こし、
そろりと折れた髪型へ目線を向け…暫し固まった…




『……っ、ギリギリセーフ…』



シ「アウトだろ。」

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