怪 盗 少 女 。4th

125話［鏡と影の迷宮］ ページ12

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No side



『ぎゃああああ！！！』




ハ「どうかしたんすかジョーカーさん！？」




昼間、普段は平和なスカイジョーカーに
ジョーカーの叫び声が谺響する



其の声にハチが慌てて
ジョーカーの部屋に顔を出すと、そこには



机の引き出しや
ベッドの下を覗き込んでは慌ただしく焦る

何ともジョーカーにしては珍しい光景がそこにはあった



ハチは目を瞬かせながらジョーカーに話し掛ける



ハ「ジョーカーさーん…どうかしたんですか…？」



『無いの！！』



ハ「え？」




思わずハチは素の状態で聞き返す。

ジョーカーはそのまま無い、無いと頻りに
叫びながら戸棚や引き出しを忙しなく開き始める




ハ「な、何がっすか…」



『トランプ……カードが無いの！！
っあぁもう！！何処やしたんだっけ！？』




必死の形相で訴える師匠の姿に
ハチは呆れ顔で返した




ハ「だからあれ程、日頃から部屋を
片しといて下さいねって言ってるのに…

ジョーカーさん、急がないとクイーンさんに先越されちゃいますよ？」



『うぅあぁあ………こうなったら…

ハチ！！先に行ってなさい！
私もカードが見つかり次第直ぐ行くから！！』



ハ「……分かりましたー」



ハチは、花見の場所取りとか
頼まれるってこういう気持ちなんすかね…

とボヤきながら、今回のお宝があるという遺跡へ1人出向いて行った






.







『っ、…カードカードカードカード…

ん？……あ、あった。』



ベッドの脇に落ちているカード入れの箱を見つけ
安堵の息を吐く。…さ、急いでハチを追わないと



壁に掛けてあるハンガーを手に取り
マントを羽織る。そしてリビングに置いてある帽子を被り、


バルーンガムを膨らませながら
地上へと飛び降りた。

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