第10幕 ページ11
今後の公演予定は、大劇場での雪組公演「ファントム」である。
初舞台のラインダンスや口上ももちろん緊張したけど、初めての雪組での舞台はやっぱり緊張する。
まだお稽古段階だけど、緊張が止まることはない。
もちろん配属されたばっかりの新米の私には、台詞もないし、個人の役名もない。
それでもやっぱり緊張する。
私なりに頑張ってはいるものの、演出の先生達から注意を受けてしまう。
どうしても動きの硬さがとれず、今日の稽古は終わってしまった。
A「はあ…やっぱり思ってるようにはいかないや……残って練習しよっかな…」
望海「Aちゃん。ちょっと。」
A「は、はい!」
望海さんから声をかけてくるなんて、どうしたんだろう。
望海「もっと肩の力、抜いてお芝居してみな?」
A「え!?あ、はい!!ありがとうございます!」
まさか望海さんがアドバイスをくれるなんて…!
望海「私もね、初めてのお芝居は緊張したから、気持ちは分かるよ笑 今でも緊張するし笑
もちろん、作品を読み込んだり、役について深めていくことは大切。でもね、もっと気楽に構えてていいんだよ。
難関な音楽学校に合格して、卒業して、入団してるんだから、もっと自信持っていいんだよ。
自信持つことと油断することは、別物だからね?
分かった?」
A「……は…はい"…(グスッ)」
望海「え?ごめん…泣かせちゃった…?」
A「いえ…嬉しくて…。私、すごい自信無くしてて……向いてないのかな、なんて思って…でも、憧れの望海さんが、私の悩みを、和らげてくれたのが…なんていうか…すっごく、嬉しくて……」
望海「そっか…笑 それなら、よかった。残るんでしょ?一緒に練習しよ?」
A「ありがとうございます。でも、望海さんのお邪魔しちゃいけないので、1人で練習します。」
望海「いいよ?私、今日残らずに帰ろうと思ってたし。帰ってもやることないから笑」
A「ほんとですか?じゃあ、お言葉に甘えさせて頂いても…?」
早霧「だいもんとAちゃん残るの?じゃあ私も残ろっかな〜!Aちゃん、お手伝いさせてよ!」
A「そ、そんな!!トップスターさんにご迷惑かけられません!!」
早霧「いいのいいの笑 好きでやってんだから笑」
咲妃「ち、ちぎさん…私は用事があるので失礼致します…。お疲れ様でした!(ρ_;)」
こうして、私、望海さん、早霧さんの居残り稽古が始まった。
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まお - ハマりました!ぜひ更新してください、楽しみです! (2018年5月24日 22時) (レス) id: 269407033f (このIDを非表示/違反報告)
みさみさ - このお話好きです。更新待ってます!! (2017年12月4日 1時) (レス) id: c0b301a96a (このIDを非表示/違反報告)
望 - 私は演劇(特に宝塚)が大好きなんです! そのせいか(?)私は演劇で男役やってます…笑 更新楽しみにしております! だいもんばんざい! (2017年4月20日 23時) (レス) id: 876b7a76c5 (このIDを非表示/違反報告)
春海麗(プロフ) - 宙(そら)さん» 嬉しいです!!ありがとうございます! (2017年4月18日 0時) (レス) id: 58e38ec926 (このIDを非表示/違反報告)
春海麗(プロフ) - 闇城さん» ご指摘ありがとうございます!修正致しました! (2017年4月18日 0時) (レス) id: 58e38ec926 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:春海麗 | 作成日時:2017年1月7日 18時