私の幼なじみと、モーニングルーティン。 ページ1
Aside
「おい、起きろって」
『……んん…あとごふん………』
「んでいっつも遅刻ギリギリなのはどこのどいつだよ」
『しらない……』
「お前だろーが」
寝ぼけ眼で時計を見ると、ちょうど午前7時30分。
これはまだ寝れる。おやすみ、と呟いて夢の世界へトリップしようとしたら、でこぴんを食らった。
『いったぁ!!ひっどっ!!』
昨日せっかく美白パックしたのに、絶対真っ赤になっちゃってるじゃんか!!どう責任取ってくれんの!?
「起きないお前が悪い」
おい!どや顔すんな!!
『まぁでも、なんだかんだ言っていっつも起こしてくれるの優しいよね』
「……別におばさんに頼まれてっからだし」
んん?なんか、顔赤くなってない?照れてる??
「つーかお前何してんの?」
『ハルに可愛いところが残ってる嬉しさを噛み締めてる』
「お前は馬鹿か。いや、普通に馬鹿か」
『失礼の極み』
馬鹿って言った方が馬鹿なんだからね!?つまりお前が馬鹿ということで解決。
可愛いは否定しない時点でコイツ、自分の可愛さを理解してやがる。ストレス。だが可愛い。
「はよ準備しろや」
さて、このめちゃくちゃ口が悪い男が私の幼なじみ第1号、明石春千夜である。
通称ハル。5歳の時からの付き合い。
お兄ちゃんの武臣くんと仲良くないあまり、ちょっと前にうちに逃げてきて、いそうろうしている。
だけど、なにもしないのはおばさんに失礼だ、とお母さんに言ったところ、私を朝起こす係に任命されたってわけだ。
ちなみに、ハルの作るご飯はほんとに美味しい。三ツ星なんかよりもっとすごい、十ツ星くらいあげても良いくらいだ。
確か、今日のご飯当番はハルだったはず……!!
これは期待大ですな!!
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作者名:不思議の国のマッドハッター | 作成日時:2023年8月23日 21時