film1 おんぶ ページ2
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鬼道に両肩を支えられながら、ゆっくりとフィールドに座り込んだAを灰崎と水神矢は心配そうに見下ろす。
｢大丈夫よ、ちょっとふわっとしちゃって｣
｢大丈夫じゃねーだろ、それ……｣
力なく笑う彼女を見下ろしながら、灰崎は頭に手を当て呆れたように言う。
フィールドまで、どうやって戻ろうかとAが考えていると、突然鬼道がAの前に背中を向けてかがみ込んだ。
｢乗れ、雪乃｣
｢え、でも私重いから｣
｢早くしろ｣
いくら幼なじみとはいえ、おんぶをしてもらうのは気が引ける。Aが、困り顔で戸惑い気味に断わろうとするが、有無をいわせない鬼道の圧迫感に仕方なく、彼の背中に体をあずけ、首に両腕を回す。
鬼道は、Aの両足を腕の上に固定させると、ゆっくりと立ち上がり、フィールドの外へと歩き出していく。
あまりにサラッと、彼女をおんぶした鬼道に、取り残された星章学園の面々は、ポカンとした顔で2人の後ろ姿を見つめる。
｢流石鬼道さん、あの雪乃を有無も言わさずおんぶするとは｣
｢やっぱ、俺あいつが何考えてんのかよく分かんねーわ……｣
水神矢は、顎に手を当て感心したように言うが、灰崎は訳が分からないといった表情で鬼道とAの後ろ姿を見つめる。
けれど、2人は鬼道が雪乃を連れていく際に、鋭く睨まれたような気がして上手く動けなかったのだ。
気の所為だとは思っているが、もし本当にそうなら、原因は十中八九Aのことだろうが……
(俺は鬼道(さん)に何かしたのだろうか……)
2人が悩んでいることなど、そもそもの根源であるAは気づいてもいなかったのだった。
｢すまなかった。また、お前に無理をさせてしまったな｣
｢別にもう慣れたわよ。貴方の無理難題には｣
ベンチへと向かいながら、鬼道は前を向いたまま、眉尻を下げながら、優しい声で言う。
Aは、彼におぶられたまま、冷めた声で言うが、
表情は穏やかで口元にはうっすらと笑みさえ浮かんでいる。
｢それもそうだな｣
｢重くない？｣
｢いや、むしろ軽い。きちんと食べているのか心配なくらいだ。それに、こんなになるまで無理をさせたんだ。これくらいさせてくれ｣
試合で疲れているだろうに息一つ乱さずに、しっかりと彼女をおぶる鬼道に、Aが心配そうに尋ねれば、彼は眉尻を下げながら、少し自嘲気味に笑うと言う。
｢有人……ありがとね……｣
｢ああ｣
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シロナ(プロフ) - 愛音さん» リクエストありがとうございます！水神矢くんは、対王帝戦の前後で、雪乃ちゃんを精神的に支えます。絡みは、少し先のお話で予定しているので、お待ちいただければ幸いです！ (2019年3月20日 22時) (
レス) id: 02fecad83b (このIDを非表示/違反報告)
愛音(プロフ) - 水神矢成龍くんとの絡みをお願いします。 (2019年3月20日 21時) (レス) id: 95fbe585e8 (このIDを非表示/違反報告)
シロナ(プロフ) - あんさん» あんさん、リクエストありがとうございます。鬼道さんとは、星章対王帝の試合で沢山絡ませる予定です！せっかくの幼なじみ設定なので、日常での絡みも増やしたいと思っています(*´艸`) (2019年3月20日 11時) (レス) id: 02fecad83b (このIDを非表示/違反報告)
あん - 鬼道さんとの絡みをお願いします。(￣^￣ゞ (2019年3月20日 10時) (レス) id: 8ea3c89cfc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：sirona | 作成日時：2019年2月28日 20時
