ソードアート・オンライン ─終わりの見えない世界に響く歌─ (ページ2)

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「なんでだよ...なんでログアウトできないんだよ？！アイツの言ってた事と...違うじゃねぇか！」

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＿＿75層迷宮区最深部ボスの間。

そこでゲームマスターである「ヒースクリフ」とのデュエルを制したひとりの黒い剣士。

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デュエル前に、ヒースクリフは言った...。

“自分を倒せば《SAO》はクリアだ。もし自分を倒せたならば、全てのプレイヤー達を、この世界から解放しよう”、と...。

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...ゲームマスターは倒された。

彼の...黒い剣士の勝利により、このデスゲーム...《SAO》から解放される...。

...誰もがそう思った。

けれど...。

一向にログアウトされない...される気配がない。

一体どういう事なんだ、とプレイヤー達の心は不安で押し潰されそうになる。

「おい...どうすればログアウトできるんだよ！！早く...早くここから解放しろよぉ！！！」

攻略組の誰かがそう叫んだ。

すると次の瞬間、途端に大音響が辺りを包み込む。

それは全て、プレイヤー達の叫び声...。

泣きわめく者、叫び狂う者...そんな奴等があちこちに出てくる...。

そんな中、部屋の中央でガクリと膝を折った黒い少年。

そして、そんな少年に駆け寄る栗色のロングヘアの少女...。

「キリト君...」

「くそｯ...！なんでだよ、こんな...」

『キリト』と呼ばれた少年は、拳を強く地面に叩きつける。

「...ヒースクリフ、いや茅場昌彦は自分を倒せばゲームはクリアされて全プレイヤーが解放されると間違いなく宣言した。...なのにっ...！！」

......

ゲームマスターはもういない。

では...ゲームマスターのいない《SAO》に、果たして『クリア』というものが存在するのだろうか？

プレイヤー達の脳裏には、そんな疑問が浮かんでいた。

......

彼等の...プレイヤー達の希望が薄れ、『絶望』へと染まりつつある中...。

優しく、まばゆい光が部屋を照らした。

それは、絶望のどん底に陥った彼等の心を優しく、温かく照らすような...そんな光だった。

あまりの眩しさに、その場にいた全員が目を背ける。

......

光もだいぶ弱まった頃、彼等が向けた視線の先には...。

美しく可憐な、ふたりの少女が立っていた...。

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それは...このデスゲーム《SAO》に、とある《歌》が舞い降りた瞬間...。