元伍番隊副隊長シリーズ番外編 (ページ3)

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急遽ショッピング　裏話　１ページ3

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「あー‥‥‥ちょっと、休けー‥‥」

霧璃歌は現在、ブティック内にあるトイレの中で一人、うなだれていた

何故かって？

灰谷兄＋店員(α)の圧が凄いからだ。それにうっとなってへろへろになった霧璃歌は一時(トイレ)休憩と言う名の戦略的撤退をしているのである

が

「出れねー‥‥‥」

どうにもこうにもトイレ(個室)から出れない。鍵は開くが、その先が無理。がたがた何かに引っかかって出られない。あからさまに小細工がされている。なんとも古典的で原始的

霧璃歌は一度、はぁとため息を吐く

「(灰谷兄弟にぞっこんな奴がやったのかな～‥‥)」

手洗い場やパウダールームに居座るのも迷惑だろうと考えた末のトイレ引きこもり――があだ(物理)――となってしまった訳だ

と、まぁそれ(・・)はいいのだ。それは
霧璃歌にとってトイレの個室という危険性もなく、かといって強固なわけでもない場所(とこ)に閉じ込められるなど、なんら問題はない。出ようと思えばいつでも出れる

むしろ問題なのは

「出たくなーい‥‥‥戻りたくない～‥‥」

天国(個室)(トイレ)を知ってしまったが故、出られないという事だ
こんなに静かでいい香りがして、ちょっと狭いだけの場所(トイレ)を知ってしまったら、もう戦場(あんなとこ)には戻れない
イイ笑顔の灰谷兄＋その手先があれやこれやと寄越してくる服。それに伴い起こ(興)るファッションショー‥‥

「無理だ。戻れられん(離れられん)‥‥‥‥」

こうして冒頭に戻るわけである

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霧璃歌が思っているよりも、意外と灰谷兄弟(特に兄の方は)は好意的ですよって話