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随分お洒落なお名前ですこと。お前が安易すぎるのだという遠回しな非難でしょうか ページ7

漆。



「おぉー」

 唸るようにこぼれたのは意外にもお似合いのオナマエだった。月が奇麗だーとか言ったから現れたんでしょうか? そしたらこの人は月の精? それにしては、なんとも物騒な雰囲気を纏ってますね。やっぱりただの偶然?

「なぜ感嘆符をあげる」
「いや、偶然だなーと思って?」

 ほら、と月を仰ぎ見れば煌々と厳かな光を変わらず天から放っている

「ああ――」

 納得したように小さく月彦サンは頷いた

「ねぇねぇ、名前のことは置いといて‥‥、貴方は―――人間?」

 オカシイよね? やっぱりこのヒト。こんな夜更けに、しかも独り。大して武器が何かを持っているわけでもなく、超自然体。私が危害を加えると欠片も思ってない。お〜コワ。これで人間だったら怖すぎるよ。普通は鬼って聞いたら震え上がるものだよねぇ。‥自分で自分を殺す願望でも持ってますかって聞きたくなっちゃう

「‥‥‥」

 ほーらまた沈黙で返された。沈黙がお好きねぇ、月彦サン。でも知ってます? ほら、沈黙は雄弁だって。それとも何でしょうか。走って逃げでもしたほうがいいんでしょうか。私、鬼(仮)だけど

「ほらー、貴方云ったじゃないですか。“どう見たって鬼だろう”って。貴方、何か知ってますよね? 私に、教えてくれません? 私、わからないんですよね」

 なにがなんだかと云うように肩をすくめて笑う。‥‥なんで私がリードしなきゃいけないんだろう。再度言いますけど、話しかけてきたの貴方ですよね? 仕事を放棄しないでくださいます??

「‥‥知って、何がしたい」
「? なにも? 現状把握は大事ですよ?」
「はぁ‥‥」

 調子が狂う
 確かに目の前の人の口はそう動いた。なら最初から話しかけるな。あ、道の真ん中にいて邪魔でした? なら、困ってないかだけ確認してさっさと去ってくれても良かったんだよ?

「とりあえず、死んじゃうのか死なないのかだけ教えてほしいんですけど」

 ほら、重篤な感染症だったらこわーい
 ね? と云ったらまたため息を吐かれた。何かおかしいことしてます? 私。至って普通の行動をしていると思うんだけど

「一つ、訊きたい」
「なんです?質問にもよりますね」

 はっきり言ったら顔を大袈裟気に顰められた。正直に言っただけなのに。ほら、正直ですよ。答えられるかどうかはわからないんだから

「‥‥‥記憶は?」
「はい?」
「気が付いたのはいつだ。どれぐらい憶えている」

その行動に何の意味が?出来れば説明していただけると大いに助かります→←私の名前は今日から花子(仮)!不平不満おかしい等の声は受け付けません



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三月の専属ストーカーなつめみく - これ誰オチになるんだろ…いやまさかオチなし?!だがそれもまたよし((( (10月21日 17時) (レス) @page45 id: ba14ff85c6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:潮見 不可 | 作成日時:2023年4月25日 0時

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