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疑惑と嘘と真実と後継者問題と幼き頃の黒歴史というオンパレード ページ38

参拾七。



「嬢ちゃんに年寄りには見えないって言われて嬉しくて格好つけただけだな」

 風鈴さんの方へそうなの?と確認の視線を向けるとフンと軽蔑の視線を向けておじさんを凝視してた

「いやいや、金目当てじゃあないよ!正真正銘、身体が追い付かなくなったからだよ!鬼との戦いで負傷して疲れやすくなったんだよ!‥‥‥たぶん、肺への負荷が‥‥」

 あぁー、痛ててとわざとらしく肺ではなく鳩尾の部分を抑えて体調が悪いふりをするおじさん。これは決まりですね

「じゃ、おじさんが柱だったのは嘘?」
「‥‥‥いや、本当だ」
「こいつが柱だとは思いたくはないが、事実だからな…みたいな声音で言うのはやめておくれよ!」

 必死になっているおじさんへ再び、いやこいつだからな…という視線。‥‥意外と人望ないんだね、おじさん

「はぁ。‥‥少女よ、この店主(もの)はな、かつては当代随一の水の呼吸の使い手だと謳われた剣士だった。それがまぁ。このざまよ。さっさと引退したと思っていたらこんなところで呑気に団子屋なんてやりおって」
「妻がねぇ、こんな危険な仕事はやめてゆっくり店でも営みましょうよと言ってくれたからねぇ」
「‥‥‥まぁ、やめるやめないは個人の自由だが、そう、さっさとやめられては困っただろうに‥‥。そこで!せめて育手として継ぐ者をと考えていたところに現れたのが君だ!」
「はあ‥‥」

 なんか唐突に後継者問題?が来た
 意外と自由人だったんだね、おじさん。そして苦労してるんだね、鉄穴森さん‥‥‥ん?

「鉄穴森さん、詳しいんだね?同年代なの?」
「‥‥‥。違う。私たちの父親の代が店主の刀を打っていたのだ」
「(コクコク)」
「へぇ、じゃあ長い付き合いなんだねぇ」

 私がそう言うと鉄穴森さんと鋼鐵塚さんの間にだけシーンと空気が重くなった

「‥‥それを知ったのは最近だ」
「いつも、みたらし団子をおまけしてくれる気のいい店主だと思ってたのに‥‥‥!」
「え?おじさんは?」
「知ってたよ。滅多に聞かない珍しい苗字だからねぇ」
「知っておきながら隠してやがったこの(ジジイ)!!」

 わぁ。口調乱れてるよ鉄穴森さん
 こんなにもお怒りってことはきっと小さいころの恥ずかしい話でも知られているんだろうな。可愛そう

「なんかすごい怒ってるけど、弱みでも握られたの?」
「‥‥‥幼き頃の思い出を少々」
「あっ、‥‥成程」
「憐れんだ顔で見るのはやめてくれ少女!」

 らしいです

団子屋のおじさんこと、津浦平八(52)。元水柱にして愛妻家の好々爺→←勧誘からの衝撃的な事実発覚!‥‥もしかして初めから私の事狙ってた?



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三月の専属ストーカーなつめみく - これ誰オチになるんだろ…いやまさかオチなし?!だがそれもまたよし((( (10月21日 17時) (レス) @page45 id: ba14ff85c6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:潮見 不可 | 作成日時:2023年4月25日 0時

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