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みたらし団子談義は止まらないよ何処までも。ごま餡うまうま ページ29

弐拾八。



「なにをぅッ!!」
「わっ、ちょ」

 危ないなー
 ふんすを超えてぶぼーッとひょっとこ面からゆげみたいなのを出して、憤懣やるかたないと風鈴さんは素早く立ち上がって何故だかみたらし団子を語り始める

「まず! みたらし団子はつやつやのみたらしの照りが美しく――」
「あ、おじさん、ごま餡二つ! いつもみたいに別包で10本くださいなー」

 あ、これ長くなりそうと素早く注文
 良いのかい?とちょっと気の毒そうに風鈴さんを見遣った後、忙しそうに店に引っ込んでいく。私は流石に長々とした説明全部聞くほどの優しさは持ち合わせてないよ! 勿論、みたらしの良さを聞きながらみたらし団子を食べることもね。残念だけど、私は今日、ごま餡の気分なのだ

「はい、ごま餡お待ちっ」
「ありがとー」
「――であるからして、タレの香ばしさが――」

 風鈴さんはもうかれこれ10分は話している。やっぱり何か食べないとうまく意識を飛ばせないよ。今日は無惨と意識を同調させているわけじゃないし――そもそもしようとすると滅茶苦茶嫌そうな顔で睨まれる。あーあ、空は見事に曇ってるから――まぁ、そのおかげで出てくることが出来たんだけどさ――他に見るモノもないし、これじゃ風鈴さんの話を聞いているしかなくなるじゃん

「――‥‥聞いてんのか、嬢ちゃん」
「あ、うんうん。聞いてるよ。勿論」

 ちらとも風鈴さんの方を見ないで団子の串をつまんでもう一口

「うま〜!」
「‥‥‥みたらしの前で堂々と外道を食すとは‥‥‥‥」

 折角の絶品ごま餡の前で外道とか食欲が失せるようなこと言わないでほしい。まだ一回しか会ってないうっすい付き合いだけど全然変わらないね。‥‥一夜で変わられても困るか

「ごくんっ、みたらしの説明で一人盛り上がっているところ悪いけどさ、風鈴さん、みたらし団子食べなくていいの?」
「‥‥‥食う」

 なんか前も似たようなやり取りしたな。‥‥‥え、仮想の記憶? ヤバいな、本格的にボケてきてる。ヤバい

「‥‥‥ほぅ」

 あ、こっちだ
 こっちだよ前もやってたの。風鈴さんは毎度毎度食べるごとにみたらし団子を掲げて恍惚そうにため息を吐いて恐る恐る口に入れてゆっくりゆっくり噛み締めるように味わうのが常なんだね。前も思ったけど、私の食べ方なんかより風鈴さんの食べ方の方が「うんまそうによう食べとる」だと思うんだけどな

「それは違う」
「うん?」

え、なんでみたらし団子オンリーはヤダ発言からこうなるの??→←なんでも色恋に発展させようとするのは大人の悪い癖だよね



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三月の専属ストーカーなつめみく - これ誰オチになるんだろ…いやまさかオチなし?!だがそれもまたよし((( (10月21日 17時) (レス) @page45 id: ba14ff85c6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:潮見 不可 | 作成日時:2023年4月25日 0時

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