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鋼鐵塚風鈴。年齢不詳・職業不詳。ひょっとこお面でみたらし好きの怪しい人 ページ24

弐拾三。



「その、みたらし団子、‥‥‥くれ」

 えー、どーしよーかなーと悩む前に、素直な疑問が口を()いた

「自分で頼まないの?」
「‥‥‥‥‥‥‥‥もう金が無い」

 ずももと暗雲が落ち込んだ様子の風鈴さんを取り巻く。え、かわいい。ひょっとこお面を付けた人が落ち込んでる姿とか、凄くかわいい。ひょっとこお面がじっと自分を凝視しているとか恐怖そのものなはずなのに、かわいい顔にしか見えない

「え、可哀い(かわいい)
「可愛いって言うな」

 いや、そっちじゃないけどと言う前に自然とみたらし団子を抱える手は風鈴さんに伸びた

「もう、性がないな」

シュバッ

「あ、」

 まぁ、明らかに旅装だし、路銀が尽きているのなら可哀想だから、みたらし団子ぐらい分けてあげよう。あ、でもここの常連さんではあるみたいだし、なにかお仕事の帰りとかなんだろうか――少なくとも、ここら辺の人ではなさそう。なら、一緒に来てる人ぐらいいるよね。だとしたら、全部上げるのはまずかったかも、と「後悔すでに遅し」で風鈴さんは上げたみたらし団子をすでに二本、口に入れている。早い。行動が早い。さっきまで外道と罵った人に対して遠慮の陰すらない。逆にすごいよ、風鈴さん

「‥‥責任取って、ちゃんと全部食べてよ?」
「もちろんだ。鋼鐵塚の名に懸けて誓う。というか、誓うほどでもない! 毎日食べたいぐらいだからな、問題は無い!」

 あ、そう、と酷く淡白な相槌を打ってしまった。だって、仕方ないじゃあないですか。なんか、熱量すごいし。付いてけないし。名に懸けて誓うって、凄そうな苗字でしょ? 大袈裟だなぁってちょっと引いてしまったのですよ

「――おじさーん、ごめんだけど、もうニ十本くださいなー。もちろん、お金はしっかり払います」

 店主のおじさんが大丈夫なのかい?と気遣わし気な視線と表情を送ってきたけど、まったく問題なし(モーマンタイ)なのです。地味に人気があるココの団子屋さんとなれば、ちょーっとお金をせびれば誰もが快く、幾らでも出してくれるんで。私の懐は痛まないし、もし何処かの誰かが痛めてもすぐに団子で癒してもらえるから問題ないよね! それに、そもそも暇と能力を持て余した連中ばかりなので、お金は腐るほどあると思うんですよ――かくいう私も小金持ち。だからね、どうせ使われない、回されないお金は私が代わりに沢山使って回してあげればいいと思うんだよね

see youとは言いつつも、またすぐに会える気しかしない→←みたらし以外の団子は全て外道らしいです(※風鈴評)。餡こうまっ



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三月の専属ストーカーなつめみく - これ誰オチになるんだろ…いやまさかオチなし?!だがそれもまたよし((( (10月21日 17時) (レス) @page45 id: ba14ff85c6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:潮見 不可 | 作成日時:2023年4月25日 0時

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