月日の苑【鬼滅の刃】 (ページ13)

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まずは実戦！って説明すっ飛ばして行動するのヤメテ！？ページ13

拾三。

「うん？どういうこと？」
「試してみるか」

　そう言っておもむろに月彦サンは指をパチンと鳴らす

ドサッ

「――人間？」
「保存食料だ」
「はあ」

　それって備蓄用人間ってこと？中々に器用なことするんだなぁ
　って、ありゃ、まだ生きてるんじゃない？ただ気を失っているだけみたいだけど、どんな生かし方(保存の仕方)してるんだろ

「――ンー、ゔーッ！！」

　あ、気付いた。結構元気だな

「五月蠅い」

　バシュッと音を立てて切り伏せられる食料用らしい人。えぇ、なんのためにここに飛ばしてきたの‥‥
　とりあえず、静かになったので月彦サンを窺い見る。どうするの？このままじゃ死んじゃうと思いますよ

「何処でもいいから切って血を流せ」
「？はい」

　よくわからないけど、実験らしいので先ほどと同じ手の甲――こちらも疾うに癒えていた――を尖った爪で切り裂く。いつのまにか、伸びてるなー。意識の問題とかもあるんだろうか

「血をそれに与えろ」
「‥‥えーと、こう？」

　どうすれえばわからないので、月彦サンの真似をして伝って血が垂れてきた指を額にぶっ刺す。私と違っていたいんだろうけど、ごめんなさいね。正当方法とか教えてもらって(知ら)ないので。文句はそこの月彦サンへ

――…ぶくぶくッ

「おぉ‥‥‥？え、キモ」
「ふむ」

　なにがどうなるんだろうと対象を観察していたら、その内ぶるぶると震え、そしてぶくッと膨張して、のろのろとこちらへ這ってきた
　「やはりな」ともっともらしく顎に手を当てて、月彦サンは冷静に観察している。えぇ、考えてないでこの後どうしたらいいか教えて

「ガッ、ガアあぁァぁッ」
「五月蠅(うるさ)っ――」

　よたよたと近づいてきたと思ったら非常に近所迷惑であろう声量で叫び、迫ってきたもはや人かもわからないモノ
　思わず、耳をふさぎ正直に口にすると、いきなりモノ(ヒト)はピタと停止して、ぶくぶくぶくッと先ほどよりも早い速度(スピード)でぶよぶよの身体がさらに膨張していき、そして爆散

パァンッ

「へ？」
「ほぉ」

　びしゃびしゃっと奇麗な襖と畳。そして、私たちに血液と肉片その他諸々が飛び散り、かかる
　えー、もー、なんなの？意味が解らない

「予想通りだな」

　月彦サンは冷たさと残酷さを混ぜ合わせた様に薄く笑う

「‥これも、説明していただけるのでしょうね？」

　むしろ、説明が必須