凪君との出会い ４ ページ10
８．
「じゃ、お願いね」
「ごめんね、お任せしちゃって‥」
「頼みます、水倉さん」
「気にしないで」
そそくさと教室を出て良く三人組に行ってらっしゃいと手を振って見送る
「さて‥‥」
くるっと振り返り、しとやかなお嬢様の顔を速攻で外し、憎々しいといった顔に変わる
「憎き凪、誠士郎‥‥」
宿敵はあんなにがやがやと騒がしかったというのにピクリとも動かず、すうすうと寝息を立てている
もちろん、起こさず放置するつもり
「いつも見てて思ったけど、本当によく寝ているわね。ほとほと呆れるわ
‥‥‥‥‥あっ‥‥！」
じいっとしばらく凪の寝顔を見て何かを考えていた灯鶴は名案を思いつたとばかりに歌を輝かせて、にまにまと悪い顔でわらう
放置しておくつもりだったけど起こして
気持ちよく寝ているところ悪いけど、授業があるものね‥‥‥ふふふ
「なーぎくん？ おーきーてー♡」
「‥‥‥」
ゆさゆさといつもは浮かべない全開の笑みと可愛らしい声で凪を揺さぶる
もし、この光景を見た人が見たら、可愛らしさや愛らしさどころかドロドロふつふつとした邪悪さを感じ取り、一目散で逃げ去るだろうが
だってしょうがない
灯鶴は凪誠士郎のことが嫌いなのだから
ゆさゆさ
「‥‥‥」
ゆさゆさ
「‥‥‥」
起きない
オカシイ。とんでもなく起きない。全く起きない。
灯鶴のイライラは一瞬鳴りを潜め、“無”の顔になる
チッと鋭く短い舌打ちをして、灯鶴は一度深呼吸をする
そして、すっと凪の机に置いてあるものに手を伸ばし‥‥
「‥‥‥」
内心で絶叫しながら――ここは教室ついでに学校なので極力気は抜かない。叫ぶなんて尚更――殴る
バコォンっ
ボコンともベコンとも取れるような間の抜けた音を鳴らして、凪の
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慣慣(プロフ) - ハッカ油さん» 更新の励みになります！有難う御座います！ (5月7日 11時) (
レス) id: 85e2cd63aa (このIDを非表示/違反報告)
ハッカ油(プロフ) - 灯鶴ちゃん,めっっっちゃ好きです…!お話凄い面白いのでこれからも頑張ってください!! (5月6日 23時) (レス) id: ed28ee640c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：潮見 不可 | 作成日時：2023年1月22日 0時
