凪君との出会い １ ページ7
５．
「また、“凪誠士郎”‥‥」
張り出された順位の表を見上げ、灯鶴はため息で胸の内に湧き上がる苛立ちをなだめる
凪誠士郎
それは灯鶴のまだ見ぬ天敵、嫌いな奴の名前であった
白宝高校に入学し、もう少しで今年が終わる。そんな短い時間で幾度も聞き、見、しっかりと脳に焼き付けてきた“凪誠士郎”の名前
凪誠士郎は灯鶴のクラスメイトで席が近い
それゆえ、嫌でも“やつ”の動向は目に入る
「‥‥‥」
まず登校して、すぐ自分の席に着く。その間、クラスメイトに挨拶などは無し
信じられない
「‥‥‥」
授業中
聞いていないのがはっきりとわかる態度
つまりは寝てる
ありえない
「‥‥‥」
体育の時間中
ボーっとただ突っ立ている
これはまだ良い方で前は体育座りで普通に寝ていた
バカなのか‥‥
「‥‥‥」
昼休憩
やっと動き出したかと思えば、階段に座ってゲームをしていた。昼食は摂っていない
「‥‥‥」
再び、授業時間
ぐうすか寝ていたが、思い出したように途中で起き上がり、こっそりメロンパンを食べていた
もう何も言えない
「‥‥‥」
学校終了
直行で帰宅していった。学校にいる間、一言もしゃべらず、話さず、勉強せず、で
以上、[凪誠士郎 行動観察記録 vol.1]より、一部抜粋
凪誠士郎は
「(もう、お前、何のために来てんだよ！！)」
と、叫びだしたくなるような人間だった
私は優等生なので実際にはやらないが
＊＊＊＊＊＊＊
次回少し、時間軸が遡ります。見にくくてすんません
凪が天才だと気づき、嫌いになった話です
おかげさまで登録者数が１０人を超えました。ありがとうございます
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慣慣(プロフ) - ハッカ油さん» 更新の励みになります！有難う御座います！ (5月7日 11時) (
レス) id: 85e2cd63aa (このIDを非表示/違反報告)
ハッカ油(プロフ) - 灯鶴ちゃん,めっっっちゃ好きです…!お話凄い面白いのでこれからも頑張ってください!! (5月6日 23時) (レス) id: ed28ee640c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：潮見 不可 | 作成日時：2023年1月22日 0時
