凪君とお話し １ ページ12
１０．
「‥‥‥」
「‥‥‥」
二人は無言のまま、学校内を歩く
凪は口をしょぼしょぼにして肩を落とし、何とも情けなく灯鶴の後を続き、灯鶴は対照的にきびきびとと廊下を闊歩するように歩いている
「‥‥‥」
「‥‥‥」
背後からでもひしひしと感じる威圧感
「なんなんだ。めんどくさい」と思いながらも凪は従順に灯鶴の後をついて行く
気分は立派に処刑人に連行される罪人
「‥‥あ‥‥」
「お話し、しましょ？」
到着した先は凪が時々使っている穴場の階段
もしかして、故意？ なんで知ってんの？と凪は頭を？マークで占める
「え、なんで？」
「‥‥クラスメイトお話しするのに理由なんて要るかしら？」
「さ、座って」と促す灯鶴の言葉に従い、階段に腰を下ろす
‥‥いや、なんでこんな雰囲気に
「‥‥‥」
「‥‥‥」
と、ここまでは良かったものの再び、二人の間に沈黙が走る
「‥‥‥私、」
「‥‥‥」
長い沈黙を破ろうとずっと固く口を閉ざしていた灯鶴が慎重にゆっくりと話し出す
「私、天才が嫌いなの」
「？」
だからどうしたという顔をする凪
灯鶴はその表情を見て、今度は怒りが込み上げることはなく、ただ「そうよね」という諦めにも似た達観の目で――それでも、引きつるほどのイイ笑顔を浮かべて――「自分は関係ないですよ」というような無表情をしている凪を眺めながら続きを話す
「だから、私は凪誠士郎。あなたのことが嫌いよ」
「‥‥‥は？」
＊＊＊＊＊＊＊
もちろん、「お話し」は
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慣慣(プロフ) - ハッカ油さん» 更新の励みになります！有難う御座います！ (5月7日 11時) (
レス) id: 85e2cd63aa (このIDを非表示/違反報告)
ハッカ油(プロフ) - 灯鶴ちゃん,めっっっちゃ好きです…!お話凄い面白いのでこれからも頑張ってください!! (5月6日 23時) (レス) id: ed28ee640c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：潮見 不可 | 作成日時：2023年1月22日 0時
