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「ちゃんとウチの子大切にして貰わないと俺ぶちギレるからさ。そこんとこ、ちゃんとやってく気あんの」
「当たり前だろ」
「少しでも泣かせたり悲しませたらぶん殴るけど」
「おう」
「大切に出来んのな?」
「おう」



泥団子作りながらする話じゃねぇな。三ツ谷はふるいでサラ粉を作りながらちょっと笑う。竜胆が兄貴めんどくせぇと言ってたけど案外そこまでじゃん?とフルフルしていた時


「じゃあまずAの好きなものと趣味、最近好きなお菓子と見てるドラマ言ってみろ。その後に最近いつ会ったか、デートの頻度、デートの待ち合わせは何分前に行くか、よく行く場所と割り勘派か奢る派か、何時までに家に返すか答えろ」
「めんどくっっせ」



三ツ谷は蘭を見つめ思わずドン引きする。めんどくさいってコッチの意味なの。なんかネチッコイ。これでいいのかよ六本木のカリスマさんよ。場地は三ツ谷の作ったサラ粉をつまみながらンムと口を尖らせる。



「チョコとちいせぇもんが好き。ウサギとかハムスターとか。趣味は映画鑑賞と小物集め。最近発売された抹茶味のチョコよく食べてる。ドラマはなんだっけな、彼はハニーがお好み?みたいなやつ見てるって言ってたわ。昨日もあったしデートはお互い時間ができた時に行くから頻度はそこそこ。待ち合わせは必ず30分前に行くしAが映画好きだからよく映画見に行くし雑貨屋とかもよく行く。奢るより割り勘が多い。毎回奢るとAが気ぃ使うから、変に気ぃ使って窮屈な思いさせるくらいなら割り勘の方がいいだろ。そっちの方がアイツも気ぃ使わねぇし。後夜遅くなると危ねぇから7時前には家着くように送ってやるわ」
「Aとはいつ知り合ったわけ」
「五歳」
「告白はどっちから」
「俺」
「は、マジ?初恋なのお前」
「おう」



蘭は少し興味深そうに場地を見た。ちゃんと女の事を見てる。そして考えてる。ふーん中々と考えながら口を開いた。


「Aのどこが好きなの」
「会う度に挨拶を必ずするとこ。話してる時相槌してくれてありがとうとごめんをキチンと言うとこ。話を否定せずに一度ちゃんと受け止めてくれるし笑顔も可愛いし直ぐに赤くなるし」
「他には」



蘭、完全に審査員の顔である。三ツ谷はそれを聞きながら何か面接みてぇとちょっと笑う。聞いてて面白いのだ。

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作者名:軍時 | 作成日時:2022年9月5日 20時

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