7話 サトツさん ページ8
「やーんありがとう絨毯君愛してるぅー!!」
周りの受験者達がざわついているけど、リュック君の安全の方が大切だ。背に腹は変えられん
あの後、乗り気じゃなかった絨毯君に「洗濯機…」と呟いたら乗せてくれた
ごめん絨毯君、きみがそんなに洗濯機を嫌っていたとは…次からは手洗いにするからな…
だが、スネ気味の絨毯君は、サトツさんの後を続くということ以外私の言うことを聞いてくれなくなってしまった
「おーい絨毯君?…できれば後ろの方を飛んで欲しいんだけど…」
返事はない。完全に拗ねている。後ろに行って欲しいと言うほど前に行ってしまうんだが
もうサトツさんの真後ろだよ。最前線だねやったぁ!!
ひぃぃ後ろの人々からの視線が痛いッ…
「絨毯君頼む…お願いだから……視線が痛いんだって…」
マジで返事がない。私はそんなに重大なミスをしでかしたのか…
そんな私の懇願の声が聞こえたのか、サトツさんがチラリと振り返った
「おや、Aさんですか。遂に試験を受けることにしたんですね」
「サトツさん、お久しぶりです。じいちゃんに騙されました。…それより、絨毯君の制御の仕方知りません?」
「それは貴女の念ですので、残念ながら私には対処の仕様がないですね…」
「ですよねー…拗ねちゃって言うこと聞かないんですよ」
絨毯君を軽く撫でながら「ねー?」と聞くと、絨毯君は急にその体を波打たせた
「うわぁっ!?ちょ、落ちる落ちる!!
わかっ、分かったよ!試験が終わったらお高めのカーペットブラシ買うから機嫌直してッ!」
すると、ピタッと動きを止めた。よし、機嫌治った…?と、思った矢先
絨毯君が荒ぶり始めた。猛スピードで辺りを飛び回り、今までやったことのない後方宙返りまでしやがった
「お"あ"あ"ぁぁあ!!!危ないってばさあぁあ"あ"あ"!!!」
振り落とされないように必死にしがみつき、そのまま絨毯君が落ち着くのを待つ
絨毯君が正気に戻った頃には、私はもう死にかけだった。ついでにリュック君も死にかけだった
「う、嬉しいのか…現金なやつめ……じゃあサトツさん、私は後ろの方に行きますね」
「はい。試験、頑張ってください」
「ありがとうございます…!…いこう、絨毯君…」
すっかり機嫌の治った絨毯君にそう促すと、今度はちゃんと後方へ向かってくれた
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パッズォ(プロフ) - おもちさん» コメントありがとうございます!頑張ります😊 (2022年3月5日 11時) (レス) id: 1b4fafd8db (このIDを非表示/違反報告)
おもち - 初コメ失礼します!とても面白い作品でした更新待ってます!! (2022年3月4日 16時) (レス) @page23 id: 1990f79425 (このIDを非表示/違反報告)
パッズォ(プロフ) - かきんときんさん» コメントありがとうございます!こちらこそ読んでいただけて嬉しいです😊更新頑張らせていただきます! (2022年1月20日 17時) (レス) id: 1b4fafd8db (このIDを非表示/違反報告)
かきんときん(プロフ) - 読ませて頂きました!最高に面白かったです✨書いて下さって感謝しかありません…!!気長に待たせて頂きますね😊なんなら原作が止まってるので笑 (2022年1月17日 17時) (レス) id: c22aeb41bf (このIDを非表示/違反報告)
パッズォ(プロフ) - やりぃらふぃーさん» コメントありがとうございます😊少しずつですが更新できるように精進いたします…! (2022年1月14日 20時) (レス) @page21 id: 1b4fafd8db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:パッズォ | 作成日時:2022年1月2日 15時