放り込まないでもらえます？【H×H】

25話　不合格 ページ26

無事に豚を焼くことが出来た私は、湯気の経つ豚を皿に乗せて受験者の列に並び始めた

茶色1色だとなんとも美味しそうに見えなかったので、気休め程度にそこら辺の草を毟って盛ってみた。…まあ別に彩りだし？いいだろ雑草でも

それにしても、遠目に見ていてもメンチさんは受験者にダメ出ししまくっている。私もああなると思うと…


「あ"あっ、緊張で爆裂しそう」

「それは困った♠️」

「ん耳元ォ！！」


真後ろで聞こえた声に肩が跳ねる。仕方ないじゃないですか、ねっとりボイスだったんですよ。

…私の後ろにいるので、豚を審査してもらうためにいるのかと思ったが、どうやら違うらしい。なぜ分かるか？だってこの人、持ってないんだよ。豚


「君さぁ…声がねとっとしててゾワゾワするんですけど？どうしてくれるんですか」

「新手の当たり屋みたいだね❤」

「どち……とりあえず私はこの豚を献上してくるんで…ヒソカさんも早く豚焼いた方がいいですよ！それじゃあ！！」


どちらかといえばそっちの方が当たり屋っぽいという言葉は飲み込んだ。偉い




「ハイ、次！1番…ちゃんと血抜きはしてあるみたいね。でも見るからにパサパサ、加熱した時の火加減適当だったでしょ。不合格！次！」

「バッサリ切り捨てられた…」


べ、別に適当だった訳じゃななくてただ火加減がわからなかっただけだし？？


「むぐ、合格！」

「やったあブハラさん好き！！」

「アンタ、単純だってよく言われない？ブハラが合格でも、アタシが不合格なのは変わらないわよ！さっさとどきなさい！」

「ハイ…」


ボロくそ言われてかなり心を抉られた。SAN値が削れる…


「怒られた…」

「お前メンタル弱くね？」

「んーお黙りキルア坊や」


この少年、ここぞとばかりにいたずらっ子の目になって嘲てきやがった。人が傷心だってのによォ…


「お腹いっぱーい！試験終了よ！」

「え…じゃあ合格者はー！？」

「0よ？今年の合格者は0！」


メンチさんのその言葉に思わず拳を握ると、キルアが冷めた目で私を見た


「なにガッツポーズしてんだよ」

「ごめん不謹慎なのは分かってるけど、嬉しくてたまらないわ。歌でもひとつ歌いたい気分だよ」


なにせ私はハンター試験を受けたい訳じゃないからな！！これで帰れる！！


「今歌いだしたら、確実にこの場にいる全員を敵に回すことになるぜ」

「いやいや、流石にそれは無」

「納得いかねェな…とても ハイそうですかと帰る気にはならねェ」


そんなことあったわ、ありよりのありだわ

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