恋愛なんてしたくない。【黒】 (ページ22)

今日:14 hit、昨日:2 hit、合計:21,087 hit

22 * ページ22

"また来るから“

そう言ったくせに

俺はまだ彼女に返信すら返せていない。

最近は映画にレギュラー番組にYouTube、

忙しすぎてAに会う時間がなかったのは事実。

でもなかなか返信ができないのは

俺がびびっているから。突き放されるのが怖いから。

深澤「目黒、大丈夫か？」

俺の様子がおかしかったのか、ふっかさんが隣に座った。

「いやぁ、もうわかんないっす」

深澤「Aちゃんのこと？」

「どんなに頑張っても、意識してくれなくて。友達だって」

すると後ろで大きな声が聞こえた

向井｢え！？Aちゃんと同じマンションなん！？」

思わず振り向くと

椅子に座っている翔太くんと

その横で驚いた顔をする康二。

渡辺「そう、この前飯行った時に判明した」

向井「え、ご飯！？」

渡辺｢そ、撮影落ち着いたから誘ってみた｣

俺がAが好きだと公言したからか、

康二は不安そうな顔でチラチラとこっちを見る。

…いつの間にそんなに仲良くなってんだよ

気にしていないフリをしながらも
内心は焦りが止まらなかった

深澤｢俺はさ、真っ直ぐなところが目黒の良いとこだと思うわけよ｣

前を見たまま、ふっかさんが突然話し出す

深澤｢俺はどっちかの肩を持つわけじゃないけどさ、
翔太はゆっくり丁寧に心を掴むタイプだと思うんだよね｣

深澤｢目黒は、どストレートにぶつかるしかないんじゃねえの？｣

やっぱすげぇなうちの最年長は

「俺ふっかさん好きだわ」

『ははは、そりゃどうも笑』

何をびびってたんだ俺は。

Aが俺をかわす隙なんてないくらい

俺は真っ直ぐに伝えるから