恋愛なんてしたくない。【黒】 (ページ21)

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最近家に帰って1番にすること。

それは"彼″からのメッセージを確認すること。

友達だと線を引いたあの日から

A〈今日はありがとね！〉

そのメッセージに既読がつくことはなかった。

翔太くんは映画の撮影があったと言っていたから、

返す暇なんてなかったのかもしれない。

それとも

もう返す気などないのかもしれない。

線を引いているのは私。

それなのになぜかすごく寂しくて、

気を紛らわせるためにテレビを付けてみる。

「あ……」

そこにはバラエティー番組に映る

蓮くんと康二くん

時々カメラに抜かれる蓮くんは

楽しそうに、キラキラした目をしていた。

「……会いたい」

こぼれ落ちた言葉は

必死で抑えていた本音

"無理に頑張らなくていい"

翔太くんの言葉が浮かんだ

誰にも傷つけられてなんかいないのに、

私は今、なにがつらいの？

それは

自分の気持ちを

無理やり押さえつけていること。

今、自分を苦しめているのは自分自身。

答えを出すことは簡単だった

私は

蓮くんのことが好き