恋愛なんてしたくない。【黒】 (ページ15)

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収録終わりの楽屋

時刻はもう22時をまわっていた。

向井｢さっくん！ほんまに店員さん可愛かったで！｣

佐久間｢でしょ～？｣

ラウ｢行ってよかった～仲良くなれたもんね｣

おい、待て待て。

4人がカフェに行くことは知っていたけど

そこまで仲良くなることは予想していなかった。

ラウ「めめ、Aちゃんと仲良いんでしょ？」

おい、もう下の名前で呼んでんのかよ。

｢まぁね｣

まだ仲がいいと言えるのか分からないが

強がってみる。

向井「もしかして好きなん？」

俺は好きな人が出来ると分かりやすいらしい。

今までもすぐバレてきた。

そんなに顔に出てんのか。

いつもなら否定をしてかわすけど、今回は違う。

その言葉は牽制の意味も含めていた。

｢好きかもしれないわ｣

その場にいたメンバー全員が、一瞬固まった。

向井｢えぇ！？ほんまに！？｣

ラウ「めめかっこい～！」

深澤｢言っちゃうのね笑｣

岩本｢頑張れ目黒。笑｣

メンバーが騒ぎ出す中、

1人だけ難しい顔をする翔太くんに

俺は気づいていた。

こんなバカな俺でも分かる

｢ライバルは翔太くん…かぁ｣

でも負けないよ、俺は。

そう覚悟を決めて、携帯を開く。

〈ねぇ、明日会えない？〉

そう送ったメッセージには、珍しく早めに既読がつく。

A《どーしたの？会えるよ！》

シンプルな返信ですら可愛く感じて

思わずニヤけてしまう。

ラウ「ねぇ！めめがニヤニヤしてる！」

向井｢うわ！めめやらし！！｣

｢うるせーな！笑｣

これから毎日メンバーにいじられると思うと

公言したことを少し後悔した。