蝶の姿【爆豪勝己】序章 (ページ10)

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きっかけページ10

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「そういえば自己紹介していなかったね。
　すっかり忘れてたよ。」

　女はテヘッ！っという効果音が付きそうなくらいの笑顔で言った。

…腹立つぅ！！

　正座をして左手を上にして腿の上で手を添えて

背筋を正しながら一礼した。

「わたくし、名は蝶蘭齢15歳です。よろしくお願いします」

「…は？15？」

「えぇ、だから同い年よ。」

「…んでヴィランなんてやってんだ。」

「爆豪君はどうしてヒーローを志すの？」

「俺はオールマイトの勝つ姿に憧れたからだ。
　…つか、質問を質問で返すなよ。」

「ごめんね。いやぁ、自分だけ言うのもアレかなって思って。」

　女はヘラヘラと笑いながら言うと次の瞬間には

笑顔が消えていた。まるで人形みたいに

"光のない目"をして。

「不自由だった、っていうか窮屈だったんだよね。家がさ。」

「…？」

「私の家は古くから続く由緒正しき家でさ、跡取りやら
　縁談やらの問題が大変でね。」

　女は困ったように眉を下げると隣にドサッと座ってきた。

「それが当時の私にとっての"普通"だったから
　苦ではなかったんだけれど。
　
　ある日、勉強の参考書を家の人に頼まず自分で買いに行ったんだ。

　その時に…」

　聞くと女の家はだいぶイカれていて

小中学校にすら通わせておらず、家の付き人にも

常に監視させていた状態だったらしい。

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皆さんオハコンバンチワ、ricoです。

この度は『蝶の姿』を読んでくださりありがとうございます。

ひとまず、この作品を最優先に投稿していきたいと思っています。

他の作品のファンの方には申し訳ありませんが

他作品の更新をしばらく停止したいと思います。

ご理解いただけると幸いです。