握手会 ページ32
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スタッフ「それでは、KOTONOHA全国握手会を始めます。最前列の方からお進みください。」
休憩を明けてメイクとドレスをばっちり決めた私。
握手会会場にいます。
お客さんの数は100人未満。
倍率が雄英並に高かったらしいです。
ファン1「あっ、あのっ！KOTONOHAのこと、ずっと前から好きで。その…いつも配信見てます！KOTONOHAの歌…いっつも私を元気付けてくれて。こ、これからも頑張ってください！」
A「ありがとう。お名前は？」
ファン1「ふぇっ？あっ、えと…有本香澄です。」
A「香澄さんね。覚えておくね。またお話しましょうね！」
ファン1「は、はいっ！(推しに認知された上に名前まで呼ばれたっ！ヤバい)」
スタッフ「お時間でーす。次の方ー。」
ｽﾀ…ｽﾀ…ｽﾀ…
スタッフ「っ！！こ、KOTONOHA…」
スタッフさんの声が震えている？
次の人、少しヤバめの人なのかな？
ファン2「久しぶりだな、KOTONOHA。」
A「荼毘さん！また来てくれたんですね。」
仕切り壁から姿を現したのはデビュー当時からファンの荼毘さんだった。
A「前回お会いしたのは半年前の個握でしたか？」
荼毘「あぁ。」
荼毘さんのすごい所は今まで5回の握手会、3回のサイン会を行ってきたのですが…
なんと…荼毘さんは計8回すべてに当選しているんです。
A「こんなに当選されると驚かなくなります。」
荼毘「まぁ、貢いでるしな。それなりに。」
A「あまり…無理をなさらずにね。」
荼毘「…俺はアンタの歌に救われたんだ。いくらだって払う。」
A「ﾌﾌｯありがとうっ、荼毘さん。また会いましょう？」
荼毘「あぁ、またな。」ﾌｯ
荼毘さんは少し悲しそうな笑顔で帰っていった。
いつか、荼毘さんの抱えるものを教えてもらえるかな？
お節介かもしれないけど私に…できることがあるのなら。
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作者名：rico | 作成日時：2022年3月4日 22時
