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受け取られなかったゲーム機のおかげでさらに悲しくなって、
涙目だったのから、もう、うええんって泣きじゃくる状態に
今思えば、なんて泣き虫な。
「きらいじゃない！」
「ゲームとってごめんね…」
「ちがうよ。ごめんね、A泣かないで」
そう言って、カズくんが私の頭をポンポンと撫でた
小学生だから、やっぱりすこし恥ずかしそうに
.
しばらくして
うええんって泣き声から少しおさまってひっくひっくってなったとき、
カズくんがまた、ごめんねって呟いた
「…どうしてかずなりくんていっちゃいけないの？」
涙をぬぐって、聞く
「…おれはやなの。みんなと同じ呼び方。」
「なんで」
少しの、沈黙。
その沈黙を破ったのはカズくんだった。
「おれ、Aのことが好き。」
そういったカズくんの耳は真っ赤だった
「…ほんと？」
「…うん、すき。」
「えへへ、ありがとう。Aもかずなりくんがすきだよ」
『好き』の意味は色々あるんだって、
そんな事もまだわからなかった私。
「…ほんとに？」
「うん、だいすき」
「やった！！」
いぇーい！ってガッツポーズして
おれら、りょーおもいだ！っていってきたカズくん
この時は両思いなんて言葉知らなかった私だけど、カズくんがうれしそうだったから、そーだね！なんていった
私の方を見てはキラキラしてて茶色のビー玉みたいだ、とこの時初めて思った
「んふ」
「なに？」
「おこるからいわない」
「なに！おこんないからいって」
「…かずなりくんって、やっぱりいぬみたいでかわいい」
「…うれしくない。」
「…おこんないっていったのに」
「おこってないよ。ねぇ、おれのお願い聞いてくれる？」
「なぁに？」
「おれのこと、かずなりくんじゃなくて、かずなりって呼んで。」
「…やだ」
「なんで」
「だって、かずなりくんはかずなりくんだもん。かずなりって呼べないよ！」
「おれも他のやつみたいに呼び捨てで、かずなりってよんでほしい」
「やだ！」
ちっちゃいながらに私に呼び捨てで呼ばれてる同じクラスの男の子にヤキモチを焼いていたらしい、というのは後々知る話で。
小学生の私はそんなこと知るよしもない。
「なんで。じゃあ、カズはだめ？」
「えー？…あ、そうだ！カズくんならいいよ」
「…カズくん」
「うん、カズくん！」
続く (更新停止中)
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作者名：さわ | 作成日時：2020年1月28日 18時
