29 ページ31
廉side
恭平は1時間ほど前に家を出て行った
中学最後の試合なのにいつも通りギリギリに出て行った
俺も兄ちゃんの作ってくれた弁当箱を持って家を出た
会場には選手の保護者や応援の生徒達で溢れていた
知っている人は誰も居ないから端っこの方に座って試合が始まるのを待つ
試合が始まる前に恭平が観客席を覗いて
俺を見つけた瞬間まるで子犬のようにブンブンと手を振ってきた
中学生になってからは大人っぽくなってこんなに末っ子らしい恭平を久しぶりに見た
俺を頑張れよと手を振り返す
恭平が手を振ると応援団らしき女の子からキャーという歓声があがる
しかしそんな声には気づいてないらしく、友達と話していた
ピーという試合終了を告げるホイッスルが鳴り響いた
両チームの選手が頭を下げ終わってから
恭平達3年生はクシャクシャの笑顔で抱き合っていた
試合には圧倒的勝利だった
しかし、3年生が部活を出来るのは今月まで
次の試合からは3年生は参加しない
兄ちゃんが安心して仕事に臨めるように
一言だけメッセージを送った
「大勝利だよ________」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 248人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「永瀬廉」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
黄色好き - 買えるになってましたよ。帰るとじゃないですか。続き待ってます。 (2019年7月21日 23時) (
レス) id: f0b607ac31 (このIDを非表示/違反報告)
黄色好き - 体調悪いのに、なぜかそれを知られたくないから、隠す。廉らしいね。続き待ってます。 (2019年7月16日 1時) (レス) id: f0b607ac31 (このIDを非表示/違反報告)
黄色好き - 両親を亡くなり、親戚に頼れる事も出来ないけど、それぞれの問題を抱えながらも、三兄弟だけ必死に生きて居るんだよね。凄いよ。私ならば絶対に無理かも。続き待ってます。 (2019年7月15日 2時) (レス) id: f0b607ac31 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：なお。 | 作成日時：2019年7月13日 19時
