無理だって分かっているのに諦めきれない私のバカ！《オリジナル》

１，絵が苦手 ページ3

今は図工の時間


「ではみなさんには風景画を描いてもらいます。場所は校内なら自由です」


私は絵が苦手だから正直憂鬱だ。



「Aはどこにする？」


そう聞いてきたのは瑞希。脳天気だがカワイイ子だ。


「そうだな・・・中庭とか描きやすそうじゃない？植物描いたら大体の雰囲気はでるよ」

「さすがAはいいこと言うね！絵は下手だけど・・・」

「相変わらず失礼な！」


騒ぎながら、二人で中庭へ向かった。
中庭にはすでに何人かいた。


「ここでいいよね」

「そうだね」


座った所の周りには誰もいない。みんなは違う方向から描いているようだ。
私達はえんぴつを握り、描き始めた。



「俺もここにしようかな」



男子が来た。確か、瀧本辰哉とかいう名前だったはず。私は会話したことがなかった。



「たっくんもここにするの？」

「なんか悪いかな？」

「いや・・・別に？」


瑞希は話したことがあるらしい。


「つーかAさんって絵下手くそだね」

「へたくそで悪かったね！」


第一印象は


『サイテーな男』

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