黒髪の君 Ⅳ (ページ1)

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Koji side

俺らの最初で最後のデビューライブが幕を閉じた

『、、楽しかった、』

みんなより少し遅れてステージを降りたAちゃんがそう呟いた

向「最高やったな」

『うん、すごく楽しかった』

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深「はい、A、靴脱いで」

控え室に戻るなりAちゃんを座らせて、ヒールを脱がせるふっかさん

『、、(苦笑い)』

深「想像以上だわ」

『ねぇ、見たら痛くなってきた』

ヒールを脱いだAちゃんの足は親指の付け根にできたマメが潰れ、爪も剥がれ血だらけだった

足首のテーピングを剥がすと、赤くなってた

よくこんなんで踊ってたなって思うくらいやった

ラ「痛そう、、」

『ごめんラウール、気持ち悪いの見せちゃった』

Aちゃんの足を見たラウールにそう言うAちゃん

ラ「気持ち悪くなんかないよ、Aちゃんの頑張った証でしょ？」

ラウールのその言葉に目を細めて嬉しそうにする

『ねぇ、私、今日ここで寝ていい？』

力が尽きてるAちゃんはソファーに寝転んでそんなことを言い出した

深「だめだわ、家に帰りなさい」

『、、家に帰るのめんどくさい』

向「じゃあ、俺んちくるか？」

渡「むり」
『いく』

渡「おい、A」

俺の言葉に真反対のこと同時に言う2人

座ってるAちゃんの前に仁王立ちするしょっぴー

『明日OFFなの、いいじゃん』

渡「だめなもんはだめ」

『ねぇもう、翔太くんめんどくさい』

渡「だめ康二の家には行くな」

『じゃあ、ふっかさん』

渡「ふっかはもっとだめ」

そんなふたりのやり取りに遠くからふっかさんがツッコみをする

2人の攻防はしばらく続いて、結局しょっぴーが折れた

向「じゃあおやすみやで」

家が俺より遠いからまだマネージャーの車に乗ってるしょっぴーにそう声をかけた

『翔太くん、おやすみ』

渡「、ん」

向「Aちゃんのには反応すんねんな」

渡「うるさい、、、A相当疲れてるから」

向「分かってるで」

Aちゃんがエントランスに向かったところでそう言ったしょっぴー

Aちゃんが遠くに言ってから俺に言うんがしょっぴーの可愛いところやね

もう1回しょっぴーにおやすみを言ってAちゃんの元に向かった