検索窓
今日:5 hit、昨日:40 hit、合計:33,102 hit

44 ページ44

.



「あんたが、服ぶっちぎって、女の顔殴って、襲おうとした猿か?」

「なんだよ、殴られたいの?」

「ルールが無くなった途端これだもんな、野生に戻れて満足か、あ?」


間近で睨み合う二人。
今にもどちらからともなく、手が出そうな緊迫感が生まれる。


「萱島さん、ここはやめましょう」


植村さんと白浜さんが間に入り、喧嘩になることは避けられた。

三人組はそのまま車両を出て行った。
ああ、やっと息ができるような気がする。


「あなたに、更に不快な思いをさせてしまって、何て言ったらいいのか。代わりに謝ることしかできないですが。こちらには粗暴の悪い奴らも何人かいて、これからは好きにさせない様に、気を配っていくつもりです」


私は何も言えなかった。
私に直接触れた彼を、許すことは出来なかったから。
もう、飲み込むだけの生き方はしたくない。


「山本さんは加古川さんを通じて情報を集めていたと聞きましたが、何かわかったことでもあるんですか?」

「ここが、未来だということは確信しています」


やっぱり未来。
私達の間でも.未来なのではと言う共通認識だった為、それはストンと腑に落ちる。


「我々なりに話し合いました。是非皆さんの意見も聞きたい。どうして僕達はここに来たのか、そして、どうやったら帰れるのか」


彼の発言に白浜さんと畑野先生はとても驚いた様子で聞き直した。
まるで、希望の言葉だった。


「来たからには、帰る方法も必ずある」


堂々とそう言い切る彼が、私は素直に受け入れられない。

誰も説明の出来ない超常現象の様に、この世界にやって来たのに、どうやって帰るっていうの?


.

45→←43



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (61 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
138人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

3人の隊長と座長の剣士@自由浮上自由返信(プロフ) - 藍さん» いえいえ、こちらこそ迅速な対応をありがとうございます!占ツクライフ、楽しんでくださいね! (7月15日 20時) (レス) id: da35f6fb87 (このIDを非表示/違反報告)
3人の隊長と座長の剣士@自由浮上自由返信(プロフ) - 失礼します…!実在する方を小説に出す場合はオ.リ.フ.ラを外した方が良いですよ!また、nmmn(実在する人物を題材にした二次創作)ではご本人様の目につかないよう、伏せ字や検索避け(長くなってしまうので、お手数ですが詳細はご自身でお調べください)などをしましょう! (7月15日 16時) (レス) id: 6196f83925 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名: | 作成日時:2023年7月12日 11時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。