スキズとひみつレンアイ (ページ42)

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今日はメンバー全員お休みの日

たった2日間だけの休暇だがみんなは心底嬉しそうだった

　

　
ビニやヒョンジンは実家に帰るらしく昨日の夜から荷造りを始めていた

　
　
　
きっと他の子達も同じように遠出やら何やらするだろう
　

　

　
　
『( ウーン、静かに過ごせるのは嬉しいけど…
このだだっ広い宿舎に1人ってのも寂しいもんだなあ)』

そんな事を考えながらみんなの洗濯物を畳む

　
　

　
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FL「ヌナ〜、Aヌナ〜」

可愛らしい笑顔と共にピリが私のところへ来た

　
　

　
『どうしたのフィリックス』

FL「ヌナってば！ヨンボクって呼んで！」

口を尖らせながらそう言うピリちゃん

　

　
『ア〜ごめん、ウリヨンボガ。ヌナが悪かったよ』

　
怒った顔も可愛い

　
『ふふ、それでどうしたの？何か用事？』

　
FL「今からイエニと出かけるんだけどヌナも一緒に行こうよ！」

ね！って言いながら私の手を引こうとするピリ

　
　
『……いやダメだよ、もし誰かに見られてネットにあげられたりでもしたら大変な事になるじゃん』

FL「…それは、そうなんだけど」

　
私の言葉にショボンとするピリちゃん

　
ほんと分かりやすい人だなぁ

　
　
『でも私のこと誘ってくれたこと、すごく嬉しかったよ』

FL「……ヌナ」

フィリックスは掴んでいた手を離し私の隣に座った

　
　
コテンと私の肩に頭を預けた

　
　
FL「じゃあさ、僕も出かけないことにするよ」

『コラ〜それはダメよ、イエニが悲しむじゃない』

FL「イエニはヌナがいないなら行かないって言うよ」

『そんなことないわよ、せっかくの休みなんだからピリちゃんもゆっくり旅行でもしたらいいのに』

わたしは話しながらも黙々と手を進める

　
スンミンのスラックスを最後に全て畳終わったその時

　
　
ぐいっとピリちゃんがわたしの顎を引いた

　
『え』

　

FL「ヌナがそばにいないなら僕はどこにも行かない」

　
いつもニコニコの彼が、はじめて私に真剣な顔を見せた

　
　
　
『……あの…、ピリちゃん』

　
顎を引かれたまま、どんどんピリちゃんの顔が近づいてくる

　

『！ちょ、ピリちゃん、離れて』

FL「ヨンボク」

　
その鋭く綺麗な目でわたしをジッと見つめる

　
『…〜〜！！！、ヨンボク！！！離れて！』

彼の胸を押し返してみるけどビクともしない

　