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その頃わたしとチャニは別の空き部屋へと足を運んだ

 
 
…事務所って凄いなあ、一体いくつ防音室があるのだろう

 
 
 
しばらく無言が続く中、チラッとチャニの顔を見る
 


 
 
『…(それにしても、ほんと綺麗な横顔だよなぁ)』
 
 

白い肌、高い鼻、ふっくらとした唇


 

 
なんて、ぼーと彼の顔を見ながら歩いてるとひとつの部屋の前でチャニが立ち止まった

 


 
 
『あ、ここ?』



私がそう聞くと、チャニは



 
BC「…どうぞ、可愛いお姫様」





 
そう言って、重い扉を開けてくれた


 


 

 
いやいやいやいや


 



『……それはさすがに反則過ぎますよ、チャニさん』




 
触らずとも、見ずともわかる


 
顔が熱い



 
 

 
恐るべきバンチャン…




 



 
----




『…この部屋凄い。機材の量多いしめちゃくちゃ広い…あ、ソファーもある!』


 
物珍しそうに辺りを見回すわたしにチャニはクスクスと笑う
 
 
 

 
BC「A、コーヒー飲む?」



『あ、うん!自販機いく?それともカフェでテイクアウトしてこようか?』

 
 


BC「ううん、この中にストックしてるんだ〜」


そう言ってチャニはルンルンに部屋の隅にある小さな冷蔵庫を開けた


 

『冷蔵庫まで付いてるなんて…』


はい、と渡されたのは冷え切った缶コーヒー

 


CB「実はさ此処、社長に無理言って俺が借りてる部屋なんだ」


『…バンチャンの部屋?』



---カシュッ
 
 


私たちは会話しながら缶コーヒーを開けた


 
CB「うん、1人になりたいときにたまにくる」



そう言うバンチャンはほんの少しだけ寂しそうな顔をした

 
 

『……わたしこの部屋に入っちゃって大丈夫だった?』




1人になりたいときって、要はチャニが気の休める大切な場所ってことだよね…

 
 
 
 
 
CB「もちろん。俺がAをここに連れてきたんだから」




『…なんか嬉しいけど、変な感じだな』




 

 
防音室だから当たり前なんだけど


 
やたら静かなこの空間に、バンチャンと2人きりという
事実に


 

 
妙に緊張してしまう


 
 

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作者名:チャンミ | 作成日時:2023年3月9日 21時

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