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光との関係性が変わり始めたのは
ちょっとしたハプニングが起きた事だった
「やっば…気持ち悪すぎる」
昼に食べたカレーが、何となく酸っぱいなぁと思っていたが
夕方になって極度の吐き気と腹痛に襲われた
そんな事になるとは思っておらず
症状が出たのは光と合流してからだった
光「大丈夫？」
「だいじょうぶ…」
ベッドまで歩く気力もなく
ソファに横たわり、項垂れる
いつも来るホテルなのに
雰囲気もありゃしない様だった
光「水買ってこようか」
「いい…飲んだら吐く」
光「飲まなきゃ脱水になるだろ、ちょっと待ってて」
財布を手に取り、足早に部屋を出ていく
その後ろ姿を見て思わずため息をつく
「ダメだ…帰ろう」
彼氏でも友達でもない彼に
これ以上こんな醜態は晒せない
今にも吐きそうになりながらも
鞄を手に取り
壁を伝って出入り口へ向かう
ガチャリ
光「…脱走？」
「違っ」
光「その辺で野垂れ死ぬ気かよ」
そう言った光は
持っていた買い物袋を手首にかけると
飄々とわたしの身体を抱き上げだ
「ちょっ…離して」
光「俺も心は鬼じゃないからさ、さすがにこれはほっとけねぇわ」
「いいっ！大丈夫だから！」
光「おい、暴れんなっ」
乱暴にベッドに寝かされる
それでも起きあがろうとするわたしを
最終手段と言わんばかりに、彼は上に覆いかぶさって押さえつけた
光「静かにして、今吐かれても困る」
「大丈夫だから…タクシー呼んで」
光「落ち着いたら呼んでやるよ」
「つめたっ」
頬に押しつけられた水のボトルを受け取り
観念して休むことにした
光はソファに座り携帯をいじっている
「変なの」
光「なにが」
「ここホテルなのに、光くん、セ フレなのに」
光「…いいから休んどけ」
あまりにも奇妙な展開に
少しドキドキしながらも
よほど体調が悪かったのか
気がつけば深い眠りについていた
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作者名：ま し ゅ め ろ
| 作成日時：2023年10月6日 9時
