私？私は…新選組一番組組長の嫁です（弐）

51話目:すれ違い ページ20

ふらつきながら歩いて移動しているため普通の人よりも倍以上の時間がかかってしまった

情報によるとここにいるはずなんだけど…

土方さんたちはもう既に江戸を発っていた

下総流山に陣を移したらしい

ここらからだとなんとか合流できる多分

沖田「はやく…いくよ…ｯ」

「無理しないでね」

沖田「Aに言われたくないな」

ﾌﾌｯと笑いながらゆっくりと歩いて目的地へ行く

力尽きてその場にとどまったり食料探したり吸血衝動など

いろいろあったため予定してた時よりも三倍近く時間がかかった

町が見え町中を通っていると

「新選組の近藤勇が斬首刑されたと」

そう言っていた

「うそ…」

座り込んでしまった

沖田「ｯ…はやく土方さんの元へいくよ」

土方さんｯ…どういうことですか

あなたがいながらなぜ…

土方さんは日光に運ばれ怪我の療養をしているらしい

慶応四年四月

宇都宮の戦いで負傷した土方さんは先行していた新選組の本隊と会津でようやく合流したらしい

私達もやっと土方さん達と会うことが出来た

沖田「どうして！近藤さんを見殺しにしたんですか！！！」

「総司！土方さんをよく見て…」

怪我…治ってなかったんだ

沖田「ｯ…」

土方さんに背を向けて立ち去る総司

あとを追う私

土方「近藤さんは…腹も切らせてもらえなかったのか」

「総司ｯ…まっ…ｹﾞﾎｯｹﾞﾎｯ！」

あー…もうこれ限界だね…

総司が驚いてこっちへ来るが咳き込み吐血した

「顔色すぐれないみたいだけど大丈夫？」

沖田「Aには言われたくない」

まさか…近藤さんが先に逝ってしまうなんて

「これからどうするの」

沖田「…土方さんは千鶴ちゃんに任せれば大丈夫。新選組を任せれるのは土方さんだけだから」

私たちは近くにあった寺で身をひそめることにした

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