桜前線 1【GO】 (ページ47)

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47　普通のサッカーページ47

二子玉川駅付近の河川敷で一人サッカーをする。ボールに触れると、どう動けばいいのか体が覚えていた。夢の中でしかサッカーしてないのに。なんで夢をみただけで急にサッカー上手くなったんだろう。本当はあれは夢ではなくて、本当に違う世界に行ったのかな。いや、科学的根拠なんてない。あり得ない。難なくリフティングをし、トンとボールを蹴った。

「ピアニシモ」

そう呟いてシュートを打つも、ボールが少し前方に進んだだけだった。同じ動きをしているのに何も起こらない。なんだか楽しくない。普通のサッカーって感じ。あの世界ではもっと派手なサッカーをしていた。

「神童くん...天馬くん...」

サッカーボールを抱えて蹲り、あの世界での河川敷の景色を思い出しながら夕日を眺めた。またあの世界に戻れないかな。そんな願いを叶えるように、突如頭痛が襲った。

「いッ...ぁ"ッ」

無人の河川敷。ガン、ガンと軽く殴られているような痛みが永遠と続く。もしかして＿。徐々に視界が暗転するのを受け入れた。

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