検索窓
今日:5 hit、昨日:39 hit、合計:6,109 hit

9 ページ9





二つのカップを挟むようにして彼が座るとトワレのかすかな香りがして、忘れていた緊張がまた押し寄せて渡すはずのチョコレートの封をつい開けてしまった。


突然すぎる二人きりにちっとも慣れずまた失敗、



おずおずと箱を差し出した。




「どうぞ」

「ありがとう!」




こんな場面でも堂々としているなんて羨ましいよ


 対象外ってことかな


がっかりして隣を見れば金色の包みを開いて ぱくっと口にする姿にボッと顔が熱くなる

さっきから心が騒がしいのは煉獄君が隣にいるせいだ。少し落ち着こうと深呼吸をして空を見上げた。





 *





「藤咲さんは 今、何をしている?」

「会社に行ってるよ。煉獄君は?」

「教師をしている!」

「教師 …似合ってるね」

「そうか?ありがとう!」




よくとおる声が懐かしい

嬉しそうなありがとう!が くすぐったくてにやけてしまう。


思いを隠すようにカップを口に近づけてコーヒーを飲んだらチョコレートがゆっくりと溶けて苦さが少し甘く変わった。




 どうしよう、帰りたくない



10→←8



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.7/10 (12 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
12人がお気に入り
設定タグ:鬼滅の刃 , 煉獄杏寿郎   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ふゆ | 作成日時:2023年12月2日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。