今日:39 hit、昨日:11 hit、合計:6,104 hit
小|中|大
11 ページ11
.
しんしんと冷える夜、雲に覆われて見えないけれど空のずっと上ではオリオン座が変わらずに光ってる。赤い星ペテルギウスは自ら光を放つ一等星。その遠い輝きを憧れとともに煉獄君に重ねていたあの頃と少しも変わらない彼への思いに、たった今気づいた それなのに
*
「そろそろ行こうか?」
「・・・そうね」
きゅうっと胸が苦しくなって今夜の全てが痛いくらい鮮やかに心に刻まれる
伝える勇気をなくした代わりに叶わない恋を今度こそ受け止めようと思った。
「今日はありがとう。会えて良かった」
「そうだな」
静かに答えた彼の口元から白い筋が見えてスーッと消えると、淋しさばかりが大きくなった
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます
12人がお気に入り
12人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ふゆ | 作成日時:2023年12月2日 17時