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「ねぇ、実弥 どこまで続くのこの階段!」



大股の彼は一段抜かしで上がるから、手を引かれてるこっちは息が切れて仕方ない。

体はあたたまるのを越して熱いくらいになってきてまだまだ続く長い階段に嫌気がさすとつい言葉が強くなる。

放した手からトントンと数段上へと足取り軽く行く彼の背中にたずねると大きな影がゆっくりと近づいて覗き込む。





「もうへばったのかぁ?」


「だって、そんなに早く行けないし・・」





石の階段に腰を下ろして背中を向けて抗議するとクククと笑って手を差し伸べて来た。





「さよは遊んだ? ガキの頃。じゃんけんゲーム」


「じゃんけんゲーム? グーチョキパーのあれのこと?」





「じゃんけん!」と声がして反射的にチョキを出すと いきなり始まったじゃんけんゲーム。グーは一段チョキは二段でパーは五段先に進めるルール。

ただいま私の5連勝中。実弥がうんと下になった。


なんかいい気分。




6→←4



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作者名:ふゆ | 作成日時:2023年11月25日 18時

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