こんなに狡い男だったなんて知らない。 (ページ10)

今日:8 hit、昨日:10 hit、合計:7,286 hit

. ページ10

今野side

全部終わった後

俺の隣で寝るAは寝息を立てて寝ている

可愛いなと思いつつ頭を撫でると

先程までの行為のおかげでまだ火照っているのか

少し汗が滲んでいてまたしたくなってしまったが

流石にやめておこうと思いやめた。

「好きだなぁ、ね」

数時間前の事を思い出して

ちょっとくらいなら許されるだろうと

汗でしっとりしてるAの首筋を舐めてキスをする

そのまま強く吸い付いて先程つけたキスマークの上から

更に濃く印をつけた。

「俺だけが好きなんだと思ってたけど」

あの日恋人になって、そこから恋人として

Aが立ち振る舞ってくれてるのは分かってたけど

付き合ったのも

身体を繋げたのも

全部俺に流されたって感じで

まだ俺の事好きにはなってないんだろうなって思ってた。

だから、Aから無意識に出た

『好きだなぁ』って言葉がすごい嬉しかった。

「絶対もう離してやんねぇからな」

自分のものだっていう印が着いた部分を

指でそっと撫でながら呟いた。