こんなに狡い男だったなんて知らない。 (ページ9)

今日:11 hit、昨日:10 hit、合計:7,289 hit

. ページ9

「まじ？」

『ぇ、うん』

「そっかー、」

頬を染めてものすごく嬉しそうにへらっと笑った今野は

ゆっくりと私を抱きしめて首元に頭擦り付けてくる。

なにこれ猫ちゃんじゃん。

普段そんなことしてこないくせに

「やっと俺のになった」

『なにいってんの？、付き合ってるんだし今野のじゃん』

なにを今更と思いながら言ったら

「…流されて付き合ってくれたんだと思ってたから」と

小声で呟いた今野。

知らないうちに私今野のこと不安にさせてたんだ…

まだ首元に頭擦り付けてる今野の頭を頭撫でて

できるだけ優しい声で話す。

『私結構今野の事好きだと思うよ？』

「…」

『い"っ、何？』

急に首元をぢゅぅと吸われた私は

びっくりして肩を押すがビクともしない。

抵抗も虚しくそのまま押し倒されてしまい

私が彼のものである印が付けられたであろう首筋を

手で押さえながら彼を見ると

いつもみたいな余裕そうな表情に戻ってて。

『もー、なんなの』

「可愛いこと言うのが悪い」

『はぁ？』

「なぁ、シよ」

『…今昼なんだけど？』

何を言い出すんだと、不満な顔をしても今野には効かない。

夜ならまだしもこんな明るい時間帯にするのは

恥ずかしくて嫌だ。

そんなことを考えてる私を他所に

服の中に手を忍ばせてくる今野。

『んぁ、ねぇ、』

「いいじゃん、好きだろ？」

『っ、』

そんな私ががえっちなこと大好きみたいに

言わないでよと思いつつ

まぁ、本当のことなので

『…否定出来ない、かも』と小さな声で言うと

「なにそれ笑」って笑われた