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16. 見ていたくない笑顔 ページ18

〜大ガマside〜



盲目って…
ただ担がれて酔ってるだけだろ



大ガマ「はっ!相変わらず頭かてぇな〜」


土蜘蛛「……


お主の名前はAと云ったか?」



はぁ!?無視しやがったこの(色んな意味で)石頭爺さん!!



『……。…あ、はい。Aです』



Aは一瞬固まって考え込んでから答えた。

さっきの間はなんだよ


そういや、この妖魔界で人間を見掛けるのは珍しいな。


ケータみてぇに妖怪を連れてる訳でもない…


まさか迷い混んだのか…?


そんな風に真剣に考えているとAは気付かれない様、静かに俺から降りた。


土蜘蛛「そうか。…A、お主は何故此処に居るのだ?」


『…えーっと、拾われたんです…。』



大ガマ「拾われたぁ…??それはどういう事だ?」



『言葉の通りです…。

親の代わりの方に必要とされなくなり捨てられた所を親切で優しい方達に拾われただけです』



Aはうつむきながら寂しげな表情でそう云うと、顔を此方に向けて無理矢理口角を上げた。

笑っているのに、どこか苦しそうな笑顔だった。


その笑顔を見ると、胸が締め付けられる



さっき初めてコイツと会ったが不思議とコイツの全てを知っている様な懐かしい様な感じがした。


だから、見ていたくない…見たくても見れない

そんぐらいに苦しそうな笑顔



土蜘蛛「……」



大ガマ「…そいつ、最低だな」



『…え?』


『…そんなことないですよ、私が悪いので』



大ガマ「は?…だって、捨てた奴は今お前をこんな苦しそうな顔にさせてるんだぞ?

何で捨てられたか理由とか詳しくは分かんねーけど、お前が悪い訳ねえ!絶対!!」


俺が言い終わると、Aは大きく見開いた瞳を揺らしながら自分の服をぎゅっと握って動きが止まった。


『…っ、』


今日の俺は何時もよりおかしい

自分の服を握りながら瞳を小刻みに揺らす小さな彼女を見て、抱き締めたいと思った

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サナ - ´むぅ`さん» 凄いですね(笑) (11月26日 13時) (レス) @page32 id: 8678ad65e9 (このIDを非表示/違反報告)
´むぅ`(プロフ) - サナさん» 森林化してますね、多分👍✨ (11月23日 0時) (レス) @page32 id: 2c6b8de15a (このIDを非表示/違反報告)
サナ - ´むぅ`さん» それ、もぉどっちも死んでんじゃないですか!(゜ロ゜;ノ)ノ(笑) (10月14日 22時) (レス) id: 8678ad65e9 (このIDを非表示/違反報告)
´むぅ`(プロフ) - 彩華姫さん» 本当ですか…私のこんな文才でもかっこいいって言ってくださりありがとうございます😭✨ (10月14日 8時) (レス) id: 2c6b8de15a (このIDを非表示/違反報告)
´むぅ`(プロフ) - サナさん» 一世紀後くらいですかね!?(は)冗談でも嬉しいです、ありがとうございます🥰 (10月14日 8時) (レス) id: 2c6b8de15a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:´むぅ` | 作成日時:2023年5月31日 10時

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