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お館様 ページ3

「失礼します」


「A、よく来てくれたね」


Aが部屋に入ると、お館様はすでに部屋で待っていた。


その声色はいつも通り穏やかで、Aはほっと胸を撫で下ろす。


「お館様もお元気そうで何よりです」


簡単に挨拶を済ますと、早速本題に移ることにした。



「あの、後藤さ……いえ、鎹鴉の方から、合同任務と伺いましたが」


「そのことだね。最近、強い鬼が、各地で出現しているみたいなんだ」


お館様は少し困ったように頷く。





お館様のお話によると……

その鬼は、五日前から現れるようになったそうだ。


これまで派遣された鬼殺隊士の3人ともが命を落としたらしい。


そのうち一人の位は甲。


しかし其奴は十二鬼月以外。まだ余り強くないことは明確だ。


そして、任務は今夜だと言う。





「承知致しました。ですが、合同とは何故ですか?」


柱であれば十二鬼月は一人で倒せて当たり前。


まして、それ以下なら尚更だ。


そう思っているAにとって、合同という部分が引っかかる。


「今回、鬼の出現範囲が広いから、柱二人に任せようと思ってね」


相手は、と尋ねようとする前に、その名前が挙げられた。









「もう一人は小芭内に頼もうと思っているんだ」








(小芭内……って、伊黒と?)


「御……え!?」


「御意」と思わず返事をしそうになったのを、Aは慌てて飲み込む。


それもそのはず。Aにとって伊黒小芭内は。


「お、お言葉ですが、どうして伊黒なんですか?」


珍しく焦るAにも表情を変えることはなく、お館様は優しくAの目を見る。


「他の柱たちは皆、別の任務に当たっているんだよ。A、お願いしてもいいかな?」




「……御意」




どうしても、お館様には逆らえないAは、ぎゅっと唇を噛み締めて頷いたのであった。

継子と同僚→←鳥の呼吸



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魔凜芭(マリンバ)(プロフ) - Tenri.Tさん» コメントありがとうございます。ここではお答え出来ませんが、乞うご期待ください! (7月6日 7時) (レス) id: 32919790da (このIDを非表示/違反報告)
Tenri.T - 夢主も大切な人を鬼に殺されたんですか? (7月3日 11時) (レス) id: f7528beaac (このIDを非表示/違反報告)
魔凜芭(マリンバ)(プロフ) - yurineさん» コメントありがとうございます!楽しみにしていてください♡ (2023年3月12日 16時) (レス) id: 32919790da (このIDを非表示/違反報告)
yurine(プロフ) - 続き気になります! (2023年3月12日 11時) (レス) @page4 id: 79b141f983 (このIDを非表示/違反報告)
魔凜芭(マリンバ)(プロフ) - ねこねこさん» コメントありがとうございます!おばみつ推しの方にとっては不快なストーリーになってしまうんですが、楽しんでいただけたら幸いです♬︎ (2023年3月7日 20時) (レス) @page1 id: 32919790da (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:魔凜芭(マリンバ) x他1人 | 作成日時:2023年2月19日 14時

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