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そんな感じから、数日………
だいぶ練習して、やっと歩けるようになった。
でも相変わらず言葉は喋れなくて、口を開けては息を吐くだけ。
《……コノヤロ！》
朱狐【あ〜あ〜……もう、八つ当たりに尻尾で木を倒さないの！】
《ちぇ……》
倒した木を前足で何度も転がす。
もふもふの真っ白な毛と、ピンピンに尖った爪。
触れたら気持ちいいだろうに……
《はぁ〜……ん？船？》
目を向けた海には、この孤島に向かってくる船首が羊型の船。
船首には誰か乗っている。赤い服で……帽子をかぶって…
《何だ？あの船……何でここに向かって来て……》
朱狐【あー……麦わら一味の船だね☆お疲れ様☆】
《え！？あれ一味の船なの！？》
来てしまったら終わりだ。
この島はとても狭く、とても小さい。
隠れてもすぐ見つかってしまうだろう。
朱狐【あ〜あ……オワタ！】
《やっべぇ！今のままじゃ、今まで以上見つかりやすい！！》
朱狐【さぁ！清々しく神に祈ろう！】
《お前も神だろ！？神が神に向かって祈るんじゃないよ！！》
こんな事をしている間に身、船は近づいて来ている。
ガチで祈るしかなさそうだ。
《さんyfvbふびjにvrfxk！！！！！》
朱狐【あぁ……南無阿弥陀仏……】
ﾕｷ『やっと休めるね！』
船からこんな声が聞こえた。
この可愛げのある、幼い声は……
ﾙﾌｨ「そうだな！ユキ！！」
朱狐【《アァァァァァァァァァァ！！！！！》】
いや……意地でも海を渡ったら………イケる……
まだバレない可能性は！！
ｳｿｯﾌﾟ「ん？なんだぁ？あの生物は！」
ﾅﾐ「大きいわね…」
《あばばばばばッ》
朱狐【あぁ…神よ……我らは貴方様に見放されたのですね……】
船は無事、この孤島についた。
船からは中から何人か人が出て来た。
麦わら帽子の男は、森の中へと突っ込んで怒られていたケド…
《いや、アイツら全員めちゃ強そ》
朱狐【強そうじゃなくて、強いんだよ】
《はぁ…………もう……諦めるか……》
朱狐【まぁでも……彼女に気づかれる事はないんじゃないかな…】
《姿があれだしね……あと覚えてないかもだし！？》
ﾙﾌｨ「うぉ！？でっけェェェェェェ！！」
いつの間にか近くに来ていた麦わらの男。
目がキラキラ輝いている。
《あぁ！もう！母性本能が！！》
朱狐【えぇ！？】
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作者名：きな粉もち猫 | 作成日時：2023年4月29日 16時
