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「…ダメ、ですか?」
『ぅ、あー、そ、それは…』
まるで捨てられた子犬
私が今救い出さなきゃ他に一体誰が助けられるの?
なんて使命感に駆られてしまいそうなそんな目に
抗う術などあるはずもなく
『…ええよ』
そう三文字口にすればパッと明るくなる表情。
「じゃあ、改めてAちゃん」
この順応性の高さものすごく羨ましい
そんなことを思いつつ『はい』と返事をする
「俺をAちゃんの彼氏にしてくれない?」
やっぱり意味が分からない
私今、推しに告白されてる?
こんなの解釈違いだ
『な、なんで、私なんか』
「だってAちゃんめちゃめちゃ可愛いじゃん。かっこよくて綺麗な人だと思ってたら、顔を赤くして俺の事見たり、俺のこと物凄く好きでしょ?」
『…い、や、それは!あの、そういう好きじゃなくて…!』
「そういう好きじゃなかったら、どういう好きなの?」
『あなたのことが推しとして好きです』と
推し本人に言わなければいけないなんて、とんだ拷問だ
やっと左手を開放してくれたと思ったら
その手はそのまま私の腰に回されていて
力強く引き寄せられたせいでグッと近付く距離
「…まぁ、それがどういう好きでもいいや、最終的に俺の好きと同じになればいいから」
待って待って待って
猪狩くんってこんなにSっけのある人だったの?
これこそ解釈違い
…でも美味しいと思っている自分も確かに存在していて。
『さっきも言ったけど、私は猪狩くんより3つも年上なわけで』
「だから?もう対等に話してるし、歳が上とか下とか関係ないと思うけど?」
時折吹く強い風のせいで乱れた私の髪を
猪狩くんの手が優しく撫でつける
ねぇ、無課金でこんなイベントの自然発生ありですか…?
「今ここにいるのはただの男と女。しかもお互いにお互いに想い合ってる、それ以外のあれやこれなんて、今は邪魔なだけでしょ」
髪を撫でていた手が降りてきて、私の顎を掬う
ゆっくりと近付くな顔をを眺めつつ
(まぁ、人生で一度くらいこういうウルトラレアイベントがあってもバチは当たらないか)
なんて、私はそっと目を閉じた。
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なつき - めっちゃ、きゅんきゅんしました... 続きが楽しみです‼️ (2022年11月14日 16時) (レス) @page47 id: b3c90329e2 (このIDを非表示/違反報告)
いがぐり - 猪狩くんもこじけんも大好きだから嬉しいです!最高な作品をありがとうございます!頑張ってください! (2022年8月24日 23時) (レス) @page43 id: e918656c04 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:うみ | 作成日時:2022年5月28日 1時