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刀を顔の横で持ち意地悪そうにこちらを見てくる五条さん。刀を脅しに使うって、剣士にいつか斬られますよ??
「君が僕の質問に答えてくれたら返してあげる」
『じゃあ3秒以内に簡潔にどうぞ』
「え、短くない?」
『はい、さーん、にー、いーち。終了ー』
「質問させる気ないじゃん」
当ったり前。だって私は早くお風呂に入りたいんだから。それに忘れてたけど私結構大きい怪我してるんだよね。自覚したら失血でフラフラしてきた。人間ってよくできてるな。
「2回目になるけど君って何者?」
『今年16になるただの女の子ですが』
「ただの女の子がこんな夜中に路地裏で一人でいないでしょ。しかも刀持ってそんなボロボロな格好で」
『あー、お風呂入りてえ』
「話聞いてた?」
勿論聞いてますよ。どうしてこんな所に可愛い女の子がいるのかって話でしょ。え、違う?あ、そっすか。
『はあ、こちとら師範と実家に帰っただけで師範は迷子になるわ、山で熊に襲われるわ、散々な目に合ってんですよ。いつの間にか変なとこいるし』
「…へぇ。その話後で詳しく聞かせてもらおうかな」
『げっ』
やってしまった。自分から面倒な方向に事態を転がしてしまった。五条さんの笑顔がだんだん悪魔に見えてきた。
「……1つ君に聞いておこうか」
『なんですか。早く言ってください。取り敢えずお風呂入らせてください』
「今何時代か分かる?」
『ナメてんですか?大正に決まってるじゃないですか』
「今平成ね」
『…………………………お可哀想に』
「僕の頭は通常だ」
とうとうこの人は自分が生きる時代が分からなくなってしまったのだと、哀れみの目を向けて手を合わせると即座に否定された。悲しい。
「やっぱり、君タイムスリップしてるよ。なんとなくそう思ってたけど」
『たいむ…んん?』
「簡単に言えば君の場合だと、未来に来たんだ。君がいた時代の約100年後に」
『……ああ。厨二病拗らせたんですね』
「違うからね」
またもや否定された私。否定ばかりは成長に繋がらないぜ、五条さんよ。でも、厨二病でも私はいいと思うよ。私の周り変人ばっかりだったからね。
そう思ってぽんぽんと五条さんの肩を叩こうとして、届かなくて腹たったから八つ当たりで足を蹴っておいた。←
『……まぁ、何かしら証拠見せてくださいよ。何もなしに不審者を信じられない』
「待って。僕今なんで蹴られたの??」
『しつこい男は嫌われますよ』
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ゆゆ(プロフ) - 小春日和さん» 面白いです!!更新ありがとうございます✨ (7月11日 20時) (レス) @page23 id: 2307c0fefd (このIDを非表示/違反報告)
小春日和 - ゆゆさん» 返信遅くなりました!めっちゃ褒めてくださって嬉しいです!更新停止にならないように頑張りたいです! (7月11日 19時) (レス) id: f370adada3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ(プロフ) - 面白い!......でも更新されてないの残念...泣 何回も読み直してます!最初に言ったとうりめちゃめちゃ面白い作品で語彙力も高くて!続き...書いてくれたら嬉しいな... (6月8日 16時) (レス) @page21 id: 2307c0fefd (このIDを非表示/違反報告)
小春日和 - みーさん» あたたかいお言葉心に染みます。ありがとうございます!頑張って更新していきます!! (2022年7月28日 8時) (レス) id: 659926ff91 (このIDを非表示/違反報告)
小春日和 - ( ・´ー・`)どやwさん» ありがとうございます!私、文才分けてほしいって言われたの初めてです。めっちゃ嬉しいです!! (2022年7月28日 8時) (レス) @page11 id: 659926ff91 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:小春日和 | 作成日時:2022年5月5日 14時