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「へ〜、君スゴいね」
『ひぃっ』
後ろから突然声をかけられ、磨き上げられた瞬発力で刀を鞘に仕舞い羽織の中に隠した。そういえば、刀の色元に戻ってたや。
誰が話かけたんだと振り返るとそこに居たのはただの不審者で。私は思わず刀を全力で投げつけてしまった。あ、勿論鞘に入れたままだよ。
その不審者は飛んで来た刀を見て軽く笑うとあっさりと掴んでしまった。嘘だろ、私の豪速球…いや豪速刀?
「ははっ、君おもしろいね。ところでこの刀何?」
『……………………護身用、とか?』
「なんで疑問系?」
あぁ、終わった。色んな意味で終わった。このまま警察に連れて行かれたらどうしようも出来ない。だったら今逃げる……駄目だ刀を置いて逃げられない。…誰だよ刀投げた奴。
目の前の不審者、もとい目元に包帯を巻いた白髪で全身真っ黒な服を着た高身長の男性。どうやったらそんなに不審者の全てを詰め込んだみたいな格好できんの?いや、私も隊服真っ黒だし人のこと言えないけどさぁ。
「…で、君何者?」
『…………頭大丈夫ですか??』
「急に酷いね」
いや、酷いも何もいきなり何者?なんて聞かれてもさ。個人情報大切だからね。教えちゃ駄目でしょ。
『アンタが先に名乗ってください。それが普通でしょう?』
「君大人びてるねぇ。僕は五条悟。東京都立呪術高等専門学校で教師をしている」
『とうきょ、じゅ……は?なんて?』
「呪術高専でいいよ。じゃ、僕名乗ったから君も名乗ってね」
『……山田太郎です』
「…言うなら花子でしょ。嘘つくの下手すぎ」
『チッ。小鳥遊Aですよ。小鳥が遊ぶって書いて
「可愛い名前じゃん」
『名は体を表すっていいますしね』
「あ、うん。そーだねー」
おい、最後棒読みだったぞ五条さん。私事実しか言ってないからな。そんな引いたような顔するな、目元見えないけど大体分かってるからね?
そんな五条さんから離れるように一歩後ろに下がる。するとそれに気付いたのか、五条さんが一歩私に近づいた。まさかと思いもう一歩下がると五条さんは一歩前に進む。待って、五条さんただのヤバい奴じゃね?
「なんで逃げようとしてるのかなぁ?」
『いやいやいや逃げるでしょ!明らかにアンタ不審者じゃないですか!!今から逃げるんで刀返してください!』
「………ヤダ」
『最低ですね』
こんな大人にはなりたくないな。うん。
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ゆゆ(プロフ) - 小春日和さん» 面白いです!!更新ありがとうございます✨ (7月11日 20時) (レス) @page23 id: 2307c0fefd (このIDを非表示/違反報告)
小春日和 - ゆゆさん» 返信遅くなりました!めっちゃ褒めてくださって嬉しいです!更新停止にならないように頑張りたいです! (7月11日 19時) (レス) id: f370adada3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ(プロフ) - 面白い!......でも更新されてないの残念...泣 何回も読み直してます!最初に言ったとうりめちゃめちゃ面白い作品で語彙力も高くて!続き...書いてくれたら嬉しいな... (6月8日 16時) (レス) @page21 id: 2307c0fefd (このIDを非表示/違反報告)
小春日和 - みーさん» あたたかいお言葉心に染みます。ありがとうございます!頑張って更新していきます!! (2022年7月28日 8時) (レス) id: 659926ff91 (このIDを非表示/違反報告)
小春日和 - ( ・´ー・`)どやwさん» ありがとうございます!私、文才分けてほしいって言われたの初めてです。めっちゃ嬉しいです!! (2022年7月28日 8時) (レス) @page11 id: 659926ff91 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:小春日和 | 作成日時:2022年5月5日 14時