もう一度貴方を呼びたい (ページ10)

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私の卒業宣言も軽く
了承されて、一人で起きる様に頑張っ
たし、勉強も塾に通うようになって、
まあまあの成績になった

ここ！ここ！
まではお互いにも良かったと思うけど…

モテる事はしかたないし、辰くんのせい
じゃないのはわかってるけど、やってる
事は最低じゃない

期末試験で早くに帰って来て、辰くん
の家の前を通った時、玄関で辰くんと
女の人が、抱き合ってる姿を目にして
しまう

まだまだ中学生になったばかりの私に
とって、もう受け入れられるもんじゃ
なかった

　『みられちゃったな〜わら』

言うと思ったよ、そうだよね。
なんでそんなに軽く言えるの？

　『あんなの本気じゃないし、わら』

誰に対して？本気じゃなくて
なんであんなことしてるの？

隠して欲しかったのか、違うと言って
欲しかったのか、今では思い出せもし
ないけど、ちょっと今でも思い出して
しまうと、チクリと突き刺さる痛みが
あのことを忘れさせてくれない

貴「もう、私に話し掛けてこないで！」

二人でいつも一緒だった
ずっとこれからも続いて行くと……思っ
ていたのは私だけだった？

いっぱい、いっぱい泣いた
どうしてこんなに涙がでるのか、その
意味もわからないのに、ただ涙が止ま
らなかった