第82話 mm ページ33
康二の家に二人で帰る。
これまでのプロジェクトの感じからして、しばらくは無理になるんだろうな。
外出許可って佐久間くん達いつ頃出てたっけ。
なんて思い出そうとしても思い出せなくて。
真剣に阿部ちゃんと佐久間くんのことを応援してるつもりだったけど、近くで見てるのと当事者になるのってやっぱり違うんだなって、これまでを反省する。
「めめは、いつから知ってたん？」
康二は今にも泣きそうな顔で俺の隣に座ってる。
「今日。」
「今日！？」
「やっぱり辞めるとかゴネられないために考える時間を与えたくなかったとかなんじゃない。
まあグループにいたい限りゴネようも無いけど。」
「まあ、そうやんな…。」
「さすがにちょっとは抵抗したんだけど、踏み台になってくれた佐久間くんと岩本くんに押し付ける気か？とか言われるとさ。」
「なんなん、それ。
人質とられてるみたいやん。」
「そう。
テストとか言われたけど、俺らからしたら人質だよ。」
だから佐久間くんの恋人である阿部ちゃんの絶望はこれ以上だったんだと思うと、想像しただけで怖すぎる。
だってそれまでも佐久間くんとのことで我慢してたのに、それがもたらした成功が、二人を離す決定打になるとか。
しかも上手くいかなければプロジェクトは終了してたなんて言われたら、今までの我慢はなんだったんだって思うじゃん。
そんなの、悔やんでも悔やみきれない。
「だから断れなくて、康二には寂しい思いさせる。」
「…うん。」
「けど、外出許可が出たら一番に康二に会いに行くから。」
「うん。」
「ちょっとだけ待ってて。」
寂しそうな顔させるのは、勿論本意じゃない。
「分かった。」
と言った康二が本当の気持ちに必死でフタしてることも、嫌って程分かってる。
だから、これだけは伝えておきたい。
「あと、必ず迎えに行く。
このまま流されて終わる気はないから。」
伝えると言うよりは、誓いを立てる、っていうのかな、こういうの。
「うん。
…けど、無理はしたらあかんよ。」
寂しがり屋で１人でなんていたくないくせに、こんな時まで俺の心配してどうすんだよ。
それに、そんなの、
「それは約束出来ない。
もし何か方法があるなら無理してでも康二のところに帰るし、それを康二には待っててほしい。
だめ？」
「…、だめやない。
待っとる、ずっと。」
へにゃりと、力無くだけど康二が笑顔を見せてくれた。
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葉子(プロフ) - みなみさん» 今回はnbさんに活躍していただきましたー！とは言えfkさんは相変わらず自己犠牲の人なので、スタンス変わらずですが…。fkさんを甘やかせるのはやっぱりiwさんなんでしょうねぇ…。もうすぐ移行するので、次こそ幸せにしたいところです…！ (2021年1月16日 23時) (
レス) id: f3c5f4857a (このIDを非表示/違反報告)
葉子(プロフ) - (名前)vividさん» んへも愛の権利フィルターをつけていただいて（笑）向井さんが阿部さんに当たり強いの良いですよねぇ…（！？）そろそろ移行しそうですが、引き続きお付き合いいただけたら嬉しいですー！ (2021年1月16日 23時) (レス) id: f3c5f4857a (このIDを非表示/違反報告)
葉子(プロフ) - (名前)vividさん» リアルが過ぎるだなんて恐れ多いですが、そんな風に言っていただけるのは書き手冥利に尽きます…！そしてこのお話の後にそれスノ見てくださったんですね。あべさんのVTR中さくまさんほんと全肯定で楽しそうでしたよねぇ。気持ち隠せてない、すごく同意です（笑）向井さ (2021年1月16日 23時) (レス) id: f3c5f4857a (このIDを非表示/違反報告)
葉子(プロフ) - かおるさん» んなに暗いままのテンションで100話いくなあと思ってしまいましたが、やっぱりかおる様からのコメントの力が大きいんだろうなと思わずにはいられません。誰からの反応もなく永遠にこのテンションだといよいよヤバい奴になりそうなので（笑）本当に感謝しています！ (2021年1月16日 23時) (レス) id: f3c5f4857a (このIDを非表示/違反報告)
葉子(プロフ) - かおるさん» 騒がせ小説になっていて申し訳ありません…！でもそのコメントが可愛くて思わず笑ってしまった私です（笑）ゆり組はまだ大丈夫でした！そしてもうすぐ100話！気付いてくださってありがとうございますー！そうなんです、初めて100話にいこうとしています…。よくもまあこ (2021年1月16日 23時) (レス) id: f3c5f4857a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：葉子
| 作成日時：2021年1月4日 22時
