地獄の会計委員会委員長の幼馴染

十七文 ページ17

「伊作…」

「文次郎！どうしたのって…酒臭ッ！？」

「すまない、薬を…」

「珍しい、君がお酒を飲むなんて…それに隈もすごいじゃないか」

「いつものことだ」

「いつもよりだよ」

はぁっとため息を吐くと伊作は薬を二つ出した

「こっちは二日酔いに効くよ、こっちは睡眠薬ね」

「すまん…」

こんな文次郎を初めて見た伊作は心配で仕方なかった

そこへ…

「文次郎！」

「仙蔵！」

「すまん伊作世話になったな、文次郎！シャキッとしろ！」

「…」

「まぁまぁ仙蔵」

「どうせAのことだろ？」

「…」

「喧嘩でもしたのかい？」

二人が聞くと文次郎は俯いたまま話しはじめた

「泣かせてしまった」

「泣かせたぁ？」

「一体何したんだ？」

「それがわからないんだ」

「「はぁ！？」」

ことの経緯を詳しく話すと二人は呆れたようにため息を吐いた

「お前は本当に女心がわからない奴だな」

「そこまで言われたのに気づかないなんて…」

「「はぁ…」」

「？？？」

それでも頭に？を浮かべる文次郎

「とにかく早く会いに行って誤解を取って来い！」

「というか、そのまま想いを伝えなよ」

「…無理だ」

「何？今更腑抜けたことぬかすな！」

「違うッ！」

「「！」」

「実は…」






「「お見合いーッ！？」」

「あぁ」

「それでどうしたのさ！」

「もう手紙は送れないと最後の一通が届いた」

あからさまにガックリしている文次郎

「君はこのままでいいのかい？」

「あいつが幸せなら、それで…」

「ならなぜ、そんなやつれてるんだ」

「…」

「早く行け」

「お前聞いてか？もうあいつは…「やかましいッ！」！」

「いつものやる気はどうした！本当にこのまま二度と会えなくなってもいいのか？」

「…ッ！」

「ちゃんと気持ちくらい伝えて来い、それから落ち込むだけ落ち込め！」

仙蔵に一括される文次郎





『文次郎！』





「A…」

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