問題32 ページ34
「ごちそーさん。派手に美味かったぜ」
『それは良かった。気を付けてね』
「おう。またな千寿郎」
「またいつでもいらしてください」
「分かった」
天元の巨体が夜に溶けていった。
「カヤー!!」
『うわっ…………はぁ、あれほど注意したと言うのに』
「ま、まぁ起きてるのは兄上だけのようですし……」
『うん…………千、お前も早く寝た方がいい。あいつの絡み酒は厄介だ』
「はい……」
さて、私にはもうひと仕事残っているな。
『はいはい、カヤだぞー』
「カヤっ!」
『うわ……っと。……いきなり抱きつくのはやめないか』
「今日は楽しかったな!」
『……そうだな』
至近距離で無邪気に笑う片割れを見ると、叱る気にもなれなかった。
「宇髄はな!良い奴なんだ!」
『知ってるよ』
「面倒見がいいし、話し上手で聞き上手だ!」
『そうだね』
天元を目の敵にしていると噂が立っていたが、どうやら杞憂だったようだ。
『ほら、いつまでも起きてると明日に響くぞ。痛いのは嫌だろ?』
「嫌だ!」←
『なら早く寝ろ』
「連れて行ってくれ!」
『どうやらつまみ出されたいようだな。いいだろう』←
「!待て!……引っ張るな!」
『連れて行って欲しいんだろう?
連れて行ってあげるよ。路上にね』←
ニッコリ笑って脅しをかけた私に、流石の杏も酔いが少し覚めたようだ。
「よ、よも……」
『分かったかい杏寿郎。宴会は終わったんだよ』
「分かった!分かったからその顔をやめてくれ!」←
『人を化け物みたいに……』
翌日聞いた話だと、完全に目だけが笑っていなかったらしい。←
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すみた先生(プロフ) - 星猫さん» ありすぎて文字数足りないので、次話で答えさせていただきます!質問コメントありがとうございます!! (2021年3月27日 17時) (レス) id: 547ebe12b8 (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 知ってるアニメは何ですか? (2021年3月27日 17時) (レス) id: e8084d140d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:すみた先生 | 作成日時:2021年1月27日 21時